フリージア    54句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
フリージアの香りの中に人を待つ 倉本美代子 ヒッポ千番地 199905
夫の名をさらりと呼べずフリージア 斉藤富久子 遠嶺 200005
フリージア尖塔のやう三回忌 田中亜美 海程 200006
飛ぶ雲にフリージア畑ただ青々 松崎鉄之介 200006
フリージア祭の島に降り立ちぬ 松崎鉄之介 200006
眠り薬フリージアの香に効きもせず 有山紫於 雨月 200007
手探りの夜半の目薬フリージア 大森美恵 風土 200106
牧神の午後のしつぽにフリージア 三神あすか 船団 200109
フリージア咲きて八丈島思はるる 松崎鉄之介 200205
久方の友の笑顔やフリージア 与川やよい 遠嶺 200205
花時計十時を指せるフリージア 田中武彦 六花 200206
起き抜けに亡き妻へ剪るフリージア 橘田鶴子 200206
ひさびさに児の泣き声やフリージア 鈴木多枝子 あを 200207
フリージア天使の声を持つ少年 祐森彌香 遠嶺 200306
幾種も八丈島よりフリージア 沖野貞子 ぐろっけ 200406
フリージア自在に鳥の過ぎゆけり 小澤克己 遠嶺 200406
フリージアの香に誘はれて路地の奥 林裕美子 六花 200407
再会の視線のあつきフリージア 三沢蘭 遠嶺 200505
帰らざる人の筆立てフリージア 田村園子 200506
半寿の師祝ぐ馥郁とフリージア 山田夏子 雨月 200507
うす粥の三匙に足りるフリージア 竹貫示虹 京鹿子 200508
英字新聞開けばフリージアの束 宮澤さくら 「今生」 200510
クラス会ぽろり本音のフリージア 安部里子 あを 200605
南無南無とほころぶ供華のフリージア 池田かよ ぐろっけ 200606
留守番の少女の時間フリージア 高田令子 200606
職終へし友のほほゑみフリージア 松本静江 遠嶺 200607
からだではなく気のつかれフリージア 篠田純子 あを 200805
フリージア白き影持つマリア像 高田令子 200906
懇ろに語りし夕ベフリージア 大谷茂 遠嶺 200906
よき便り出窓の上のフリージア 横山さくら 春燈 200906
フリージアアヤメ科とあり信じ得ず 大橋敦子 雨月 201005
退院やフリージアの黄の明るさに 大橋敦子 雨月 201005
フリージア剣の葉先錆びはじむ 大橋敦子 雨月 201005
夜の雷蕾の多きフリージア 金澤明子 火星 201007
フリージアのかをりは玻璃の花瓶より 藤井美晴 やぶれ傘 201010
空也吐く化仏のさまにフリージア 中村弘 末黒野 201106
フリージアいつも優しい声のひと 丹生をだまき 京鹿子 201207
色は黄色、花はフリージアが一番好き 菊地瑩子 春燈 201207
うどん屋の不定休札フリージア 笹村恵美子 201406
先生はずつと先生フリージア 大川ゆかり 201408
幕切れは常の続きにフリージア 山崎靖子 201506
考への閃くときのフリージア 山田佳乃 ホトトギス 201509
若き日の面差し今にフリージア 安立公彦 春燈 201607
茎低き庭のフリージア眩い黄 石森理和 あを 201705
人こへば妻飛んでくるフリージア 佐藤喜孝 あを 201804
感情の縺れを解くフリージア 佐藤慧美子 201905
フリージア恋愛対象には遠し はしもと風里 201906
フリージア香る湯宿の古机 西本花音 春燈 201906
その中の黄に日を集めフリージア 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
使はれぬ部屋の窓辺のフリージア 青木まゆ美 202005
玄関に清き朝の香フリージア 岩井京子 202010
ほろ苦き想ひ出もよしフリージア 山岡純子 202105
通るたびフリージアの香漂ひて 枝みや子 やぶれ傘 202105
うたた寝に匂うてきたるフリージア 志方章子 六花 202108

 

2022年2月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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