文 月     80句

文月や六日も常の夜には似ず    芭蕉

作 品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
文月の礁のかげの海牛
岡井省二
199810
 
文月やライオン岩の休日
吉岡世志子
船団
199906
 
ことわれぬ祝辞書き終へ文月かな
稲畑汀子
ホトトギス
199908
 
しがらみを抜けて文月の家居かな
稲畑汀子
ホトトギス
199908
 
調べものよりはじまりし文月かな
稲畑汀子
ホトトギス
199908
 
文月より葉月へ縷々と水流れ
森洋子
199912
 
文月の見えねど夜空仰ぎけり
村越化石
200010
 
何買ふとなく文月の鳩居堂
前田達江
200110
 
安達太良や文月の雲淡く置き
深川知子
雲の峰
200210
 
文月の礎石あらはに浮御堂
西村純一
雲の峰
200210
 
文月や媼の綴る平和展
田中聡子
遠嶺
200211
 
文月や母の達筆継げず老い
大島寛治
雨月
200211
 
斧入らぬ森に文月の葉擦かな
深川知子
雲の峰
200211
 
文月や歌ごころ満つホテルの間
福盛悦子
雨月
200301
 
文月や子のひらひらと鏡なか
後藤志づ
あを
200310
 
文月の村に尋めたき人のあり
出口貴美子
雨月
200311
 
文月や母の残しし書に触るる
田中清子
遠嶺
200311
 
文月や警告のごと火星燃え
三村純也
ホトトギス
200312
 
風荒き文月の旅となりにけり
稲畑汀子
ホトトギス
200408
 
火星見て文月の夜を更かしけり
稲畑汀子
ホトトギス
200408
 
文月や父の年金手続きす
横田政道
帆船
200409
 
文月を臥してをられしとも知らず
鷹羽狩行
200411
文月や新車の匂ひ薄くあり
高木武人
百鳥
200411
 
文月の月の出さうな五剣山
十川たかし
200411
 
落人の六騎住みつく海文月
角直指
京鹿子
200412
 
文月の稿債に立ち向ひけり
稲畑汀子
ホトトギス
200508
文月の若き日詠みし句を捨てず
村越化石
200509
ふるさとに文月の月の澄みにけり
松元末則
酸漿
200509
文月や記念切手を街で買ひ
杉良介
200607
文月や書かねばならぬ返信も
稲畑汀子
ホトトギス
200608
文月の一と息ついてしまひけり
稲畑汀子
ホトトギス
200608
展示替する文月となりにけり
稲畑汀子
ホトトギス
200608
文月や切手王国日本かとも
大橋敦子
雨月
200609
文月や胸の奥なる結び文
近藤公子
200610
御礼状書かねばならぬ文月かな
稲畑汀子
ホトトギス
200708
雨去りて文月の旅となりにけり
稲畑汀子
ホトトギス
200708
文月の門前通り香匂ふ
及川澄江
風土
200711
怠けゐる心音を聴く文月かな
毛利すみえ
炎環
200810
文月と咳いてみてふと淋し
稲岡長
ホトトギス
200812
文使めき文月の届け物 
稲岡長
ホトトギス
200902
旅がちに文月十日も過ぎてをり
稲畑汀子
ホトトギス
200908
しみじみと一人の家居文月かな
稲畑汀子
ホトトギス
200908
文月の蜂の巣退治とはなりぬ
稲畑汀子
ホトトギス
200908
文月の琴の音美しき冷泉家
藤本一城
200909
旧友の面差ししるき文月かな
椿和枝
200910
文月とや父の召されし年となり
堀口香代子
ぐろっけ
200911
文月に届きし訃報海越えて
稲畑汀子
ホトトギス
201008
文月や肋の多き魚干され
佐々木紗知
京鹿子
201011
返信を忘れてならぬ文月かな
稲畑汀子
ホトトギス
201108
巡り来る予定次々文月尽
稲畑汀子
ホトトギス
201108
夜半覚めて聞く雨音も文月なる 安立公彦 春燈 201111  
文月や文箱の底の奥許 平野加代子 春燈 201111  
文月や一筆箋に夢二の絵 塩田博久 風土 201310  
文月や身をひきしめて眉をかく 本多俊子 201310  
文月や十指は終の母抱かな 柳本渓光 ろんど 201311  
文月や思ひ出づくりの乾杯す 小野寺節子 風土 201312  
なべて死と深き関はり文月尽 相沢有理子 風土 201312  
百号の重み手にする文月かな 伊東和子 201411  
文月や硯海は人恋ふるなり すずき巴里 ろんど 201412  
文月や原稿溜めることもなく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508  
文月や原稿溜めることもなく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508  
文月や式部の日記ひろひ読む 石橋邦子 春燈 201509  
雲疾き夜空みてゐる文月かな 小渕二美江 春燈 201511  
文月の句碑立つ寺領敦の忌 石橋邦子 春燈 201609  
日記帳文月の頁二三行 加藤昌安 末黒野 201612  
乗り越えて来し思ひありはや文月 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
文月の走り出したる時間かな 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
稿債をかかへ文月となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
みちのくの旅へ心を置く文月 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
過ぎ易き文月の家居心して 稲畑汀子 ホトトギス 201708  
文月のふみは母の名星ひとつ 鳥羽夕摩 京鹿子 201710  
文月や文字に囲まれたる生活 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805  
文月を小さく語るドロップス 中原幸子 船団 201805  
天窓や夢のふくらむ文月星 鈴鹿仁 京鹿子 201808  
文月や奥眼の甲冑星を恋ふ 鈴鹿仁 京鹿子 201808  
文月の日差三十七度かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
文月や文字に囲まれたる生活 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
夜を籠めて文月の星のふくらみぬ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201809  
半世紀住みし家を捨つ文月尽 中上馥子 春燈 201810  
文月や電子に勝る手書き文 鈴木石花 風土 201811  
文月の赤子黒髪のやわらかし 苗田苗 船団 201812  
文月の本社移転といふ大事 稲畑汀子 ホトトギス 202008  
文月や芭蕉を辿る旅とこそ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008  

 

2020年8月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。