福 茶       42句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ほうほうと福茶吹きたり礼知らず 丸山海道 京鹿子 199903
組茶碗の花柄五色福茶汲む 細井隆子 199904
結び昆布ほどけてゐたる福茶かな 竹内悦子 200003
シベリアの鳥を見て来し福茶かな 山田美恵子 火星 200004
猫の鈴は三井寺土産大福茶 芝尚子 あを 200103
福茶飲む花びら餅を懐紙に受け 横山茂子 200204
冬瓜のくるり文福茶釜かな 梶浦玲良子 波小舟 200205
一睡をさめて一人の福茶かな 朝妻力 雲の峰 200302
茶を愛でし夫にも供ふ大福茶 園多佳女 雨月 200304
筆圧のたしかになりし大福茶 植松美根子 200304
夫傘寿祝がるる前に福茶汲む 下川智子 200403
梅干と昆布そへたる福茶かな 滝沢伊代次 万象 200601
大福茶在はさぬ人の話など 中上照代 火星 200603
紅葉散るのみに文福茶釜寺 高橋さえ子 200603
窯出しの碗にて受くる大福茶 稲垣いつを 200604
大福茶まずはほとけの父母に 出来由子 200704
正客や金の茶碗の大福茶 数長藤代 200704
子等の来て何はともあれ大福茶 水谷ひさ江 六花 200801
百選の水で点てたる大福茶 松嶋一洋 200803
黒錆の文福茶釜残る虫 山田春生 万象 200901
たつぷりの福茶の果報黒薩摩 渕上千津 200903
家内に佛壇三つ大福茶 折橋綾子 200904
天与の八十路膝を正して福茶かな 赤岡茂子 春燈 200904
子の家に膝をぬくめて福茶かな 岡野ひろ子 201204
遠富士の高さに掲げ福茶かな 河村啓花 ろんど 201204
大福茶語ることなし老二人 山本育子 万象選集 201205
大福茶空也の寺にあたたむる 雨宮桂子 風土 201404
旅立ちの子に花開く福茶かな 浜福惠 風土 201404
めでたさのよき喉越しに大福茶 足立典子 雨月 201404
願ひ込め金箔入りの大福茶 布川直幸 201501
大福茶夢語り合ふ若夫婦 竹内悦子 201503
九十二の母といただく大福茶 横山昭子 雨月 201504
到来の薯蕷饅頭大福茶 浦川哲子 201611
海山の香のほのかなり大福茶 服部鹿頭矢 馬醉木 201703
京よりの友もたらせし大福茶 佐藤淑子 雨月 201802
一身を使ひ切るまで大福茶 高木晶子 京鹿子 201804
燦燦と五体を包む福茶かな 長崎桂子 あを 201903
豆の皮ゆるびてゐたる福茶かな 升田ヤス子 六花 201905
封を解くてんさん花さんの福茶かな 山田六甲 六花 202001
大福茶押し戴くや令和二年 長崎桂子 あを 202003
一張羅に福茶をこぼす婆ちやん子 千田敬 202003
福の字のはみ出してゐる福茶かな 谷口一献 六花 202005

 

2021年1月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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