干 草    44句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
干草の匂ひ日昏れて濃くなれり 荻原芳堂 春耕 200008
干草のトラック巨体ゆさぶり来 宮川杵名男 春耕 200009
干草の芳し牛の咀嚼音 島崎晃 遠嶺 200101
干草の匂ひ睡魔とはやさし 下村志津子 銀化 200108
刻きざむほど干草のいぶせきを 中原道夫 銀化 200109
干草を頭にのせてゴリラ啼く 三池泉 船団 200112
干草の梱の大隕石であり 大高俊一 海程 200112
乾草の刈り入れ古墳のようにする 大高俊一 海程 200112
獅子戻る畦の干草蹴散らして 古市文子 春耕 200206
干草に体隠して負ひゆける 葛迫空山 銀化 200207
落着いて来る干草の香りかな 丸山敏幸 200309
干草の倉の並びし運河かな 飯田はるみ 築港 200312
干草に大の字と寝しことありき 滝沢伊代次 万象 200407
干草の川辺に香る夜の闇 井関祥子 酸漿 200409
あたたかし干草を解く仔牛小屋 加藤夕陽子 百鳥 200506
ヤスを研ぎゐて干草の匂ひかな 高橋将夫 星の渦 200507
土屋根に乾く干草山羊鳴けり 神田美穂子 万象 200508
男の子干草を食む牛に触れ 上野みつ子 200610
干草のくぼんでケンタウロスかな 栗栖恵通子 200610
干草を供物に加ふ畜魂祭 物江康平 春燈 200611
干草の中に牧夫の寝てゐたる 佐藤哲 万象 200611
干草を返す埃や日雷 瀧春一 200706
干草やアバン・ゲールの恋の詩 小宮山勇 遠嶺 200709
干草の匂ひや海の烏なり 柴田靖子 200710
二番刈り三番刈りも干し草に 若島久清 万象 200711
干草の変らぬ香鎌を研ぐ 川合まさお ぐろっけ 200810
干草の匂にもある乾きぶり 山下美典 ホトトギス 200911
干し草にほのかな湿り十七夜 南うみを 風土 200912
干し草のにほふ馬術部厩舎かな 瀬島洒望 やぶれ傘 201001
干草を返して匂ふ北の国 鈴木多枝子 あを 201008
干草を掻き乱しをり放ち鶏 柴田志津子 201212
乾草を積んで秘密の匂ひ出す 福永尚子 ろんど 201309
干草を踏んで道までもどりけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201408
干草の日を経て別の匂ひかな 中根美保 風土 201510
干草の匂ひ積み上ぐ牧の朝 坂口郁子 末黒野 201611
おしおきの闇に干草にほひけり 宮崎洋 春燈 201612
百円市干し草買うて帰りけり 佐々木秀子 201702
干草を返しゐる香の甘さかな 大森三保子 馬醉木 201808
干し草の匂の茅の輪くぐりけり 森なほ子 あを 201809
干草や釧路に向ふレンタカー 大霜朔朗 末黒野 201904
干草の匂ひ牛舎の二階かな 福岡かがり 雨月 201910
干し草に納屋のふくらむ夕べかな 高倉和子 202010
干草に阿蘇の星座の揃ひけり 柴田佐知子 202010
干草の香やコーヒーの封を切る 兵藤惠 202109

 

2022年7月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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