単 衣     58句

夢に逢ひし波郷の単衣こゑ聞かず   横山佳也代   杉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
単衣着て身内のどこか翻り 神蔵器 風土 199808  
生掛蝋燭爺の単衣のよれよれに 松崎鉄之介 199809  
早いめの単衣紋付き俳諧式 品川鈴子 ぐろっけ 200107  
やや派手な単衣と思ひ袖通す 能村登四郎 羽化 200110  
不思議なけれど単衣より手足出て 鷹羽狩行 200207  
百歳とはにかみゐたる単衣かな 茨木和生 円虹 200210  
すれちがふ僧の単衣の白きかな 矢嶋英子 遠嶺 200211  
単衣着て温泉宿ののど自慢 松本文一郎 六花 200211  
単衣着て眩しき町を漂ひぬ 山戸暁子 円虹 200309  
呉服屋の跡目藍染単衣着て 小澤友江 築港 200309  
単衣着て髪の中まで風ぬける 海輪久子 円虹 200309  
縞単衣ひと昔前流行りたる 井上三千女 200309  
賜りし色紙ひとへの袖に抱く 鈴木清子 遠嶺 200309  
居ずまひを正し単衣の皺ふやす 福井隆子 つぎつぎと 200405  
方丈に単衣の女人入りゆきぬ 渡辺周子 雲の峰 200408  
縁日や縞の単衣に目がゆきぬ 鈴木清子 遠嶺 200410  
麻帯をきりりと締めて単衣かな 八木岡博江 酸漿 200410  
単衣きてさらりとしたる女かな 滝沢伊代次 万象 200505  
単衣着て昨日の財布何処行つた 稲畑廣太郎 ホトトギス 200506  
形見分手熨斗で単衣たたみけり 中山フジ江 200508  
単衣着て心も軽く身も軽し 岩崎憲二 京鹿子 200509  
身の透ける思ひの単衣まとひけり 小澤克己 遠嶺 200509  
曾祖母の単衣まとひて独り言 三橋早苗 ぐろっけ 200509  
単衣着て鏡に亡母ははの姿みる 岩崎憲二 京鹿子 200510  
かなかなや僧俗白き單衣にて 瀧春一 常念 200606  
単衣着てとくと三葉虫化石 岩月優美子 200608  
たたみ皺身に立つ藍の単衣かな 乗光雅子 雨月 200608  
青葭に単衣の女浮き立ちぬ 河村武信 ぐろっけ 200609  
水色の單衣を召され逝きにけり 原田しずえ 万象 200610  
ツレ役と呼吸を合はす絹単衣 鈴木石花 風土 200709  
墓訪ぬ母ののこせし単衣着て 石田厚子 馬醉木 200710  
グラビアの太宰治のひとへもの 竹内弘子 あを 200807  
番頭の父の匂ひの単衣かな 吉田かずや 春燈 200808  
単衣のひと楚々とあゆめり内股に 折橋綾子 200809  
振返る媼の単衣美しき 中村しげ 酸漿 200810  
忘れゐし単衣のありぬお茶箱に 米山喜久子 200907  
風道に文机を置く単衣かな 松本俊介 春燈 200908  
観劇や母の単衣のなじみゐて 青木政江 酸漿 200909  
夫の旅切り火で送る単衣かな 清水美子 春燈 200909  
わが道や行くも帰るも単衣帯 小澤克己 遠嶺 200909  
単衣着て端唄披露の午後の園 小宮寿子 遠嶺 200912  
単衣着てかたくなな背をもてあます 村田冨美子 京鹿子 201001  
杖の先自在に使ふ単衣きて 渕上千津 201008  
単衣着て肩の細さに老いを知る 藤岡紫水 京鹿子 201010  
卓袱台に昭和の父母や単衣着て 瀬戸悠 風土 201109  
単衣着て背筋真っ直ぐオペラ観る 宮田香 201109  
単衣着る仏蘭西人の首細し 三橋早苗 ぐろっけ 201110  
単衣着て妻恋坂の影踏みぬ コ田千鶴子 花の翼 201111  
ベンジンは母の香りや単衣着て 成宮紀代子 201207  
遠忌とて淡いろ單衣揃へけり 井上信子 201306  
単衣出すどの抽出しも過去ばかり 松田都青 京鹿子 201311  
母の単衣直してもらひ更衣 瀧春一 花石榴 201312  
単衣着て『暗夜行路』を綴りしか 中村紀美子 春燈 201409 我孫子
この単衣地味目を母に押し切らる 吉武千束 太古のこゑ 201411  
一恙の機嫌伺ひ薄単衣 諸岡孝子 春燈 201608  
単衣着てひらりと街へひとりもの 小田嶋野笛 末黒野 201709  
明日はパリーと単衣の奏づバイオリン 中山皓雪 201710  
会うて疲れ別れて疲れ単衣帯 小田嶋野笛 末黒野 201710  

 

2018年6月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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