蛭 42句
杖の先洗へば泳ぐ蛭二匹 高浜虚子 |
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作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
蛭田一枚晝月しかたなく映る | 中原道夫 | 銀化 | 199908 |
蛭のごと雨の新宿流れおり | 山内崇弘 | 海程 | 199911 |
一山が蛭の住みかや国ざかい | 石川義倫 | 海程 | 200005 |
唇を吸ふちから蛭より習ふべく | 中原道夫 | 銀化 | 200007 |
落ちるとはかくも負ひ目や蛭泳ぐ | 和田照海 | 京鹿子 | 200107 |
蛭泳ぐ田水に足を入れにけり | 石脇みはる | 槐 | 200108 |
蛭泳ぐ扁平の身をひき伸ばし | 澤本三乗 | 槐 | 200111 |
水たたむごとく岸まで蛭泳ぐ | 工藤ミネ子 | 風土 | 200208 |
咥まれゐる蛭を手軽に取る媼 | 本郷桂子 | 円虹 | 200211 |
蛭泳ぐ池のあるなり鑑真忌 | 藤田あけ烏 | 草の花 | 200406 |
蛭などを飼へり悪さをするでなし | 伊藤白潮 | 鴫 | 200408 |
花折峠を越え山蛭に取り付かる | 堀田恵美子 | 雨月 | 200409 |
石をもて叩けど蛭の怯まざる | 植竹美代子 | 雨月 | 200409 |
鮒の血を吸ひゐて蛭の伸び縮み | 園部蕗郷 | 春燈 | 200410 |
蛭落つるガレ場を水のはじめかな | 藤田あけ烏 | 草の花 | 200410 |
新鮮な血が欲しと蛭田を泳ぐ | 酒本八重 | 里着 | 200506 |
山蛭のゐるてふ橋を渡りけり | 大東由美子 | 火星 | 200510 |
松風や蛭はもとより行者道 | 高橋澄子 | 鴫 | 200510 |
蛭の山抜けきしうしろめたさかも | 高橋澄子 | 鴫 | 200510 |
農水路の溝を浚ふに蛭泳ぐ | 影島智子 | 濱 | 200608 |
熱帯林頭にぱらぱらと太き蛭 | 吉原田鶴子 | 万象 | 200803 |
挑みくる構へや三分ほどの蛭 | 吉原田鶴子 | 万象 | 200803 |
蛭といえばははそは母の田股引 | 伊藤白潮 | 鴫 | 200806 |
天空へ伸びて伸びてや山蛭よ | 加藤みき | 槐 | 200809 |
靴脱げばポロリと落ちし血吸蛭 | 須賀敏子 | あを | 200810 |
山蛭となり降つて来る隣国ぞ | 松平菩提子 | 京鹿子 | 200812 |
蛭泳ぐ田水にごりしところなく | 大崎紀夫 | やぶれ傘 | 200909 |
蛭殺す杖の丈押し縮めつつ | 呉文宗 | 春燈 | 200910 |
百姓のむかしは蛭に血を頒つ | 久津見風牛 | 槐 | 201007 |
ビルマ戦線 遠き日の雨季の転進蛭の跳ぶ |
有田蟻太 | 苑 | 201009 |
山蛭に高脂血症移しけり | 荒井和昭 | 鴫 | 201110 |
蛭除けの塩をすり込み入山す | 佐藤和子 | 万象 | 201110 |
石積の本城跡や蛭の紐 | 山口キミコ | 璦 | 201209 |
山蛭や人を餌食と思ふなよ | 山崎里美 | 璦 | 201209 |
蛭泳ぐ平家の縁起ここにしも | 和田照海 | 京鹿子 | 201312 |
山蛭の棲むとも知らず分け入れり | 須賀敏子 | あを | 201410 |
裔の血を向後は吸はず平家蛭 | 和田照海 | 京鹿子 | 201707 |
裔の里魚みな痩せて蛭の水 | 和田照海 | 京鹿子 | 201707 |
憂きわれと蛭にひるすぎのゆらぎ | 津波古江津 | 船団 | 201805 |
下野の田をひらひらと泳ぐ蛭 | 大崎紀夫 | やぶれ傘 | 201807 |
人ごゑに山蛭降つてくるといふ | 岩岡中正 | ホトトギス | 201811 |
山蛭の足裏ひたひた冷え走る | 里村梨邨 | 沖 | 202110 |
2023年6月18日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
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