日向ぼこ 6   112句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
晩年といふ白紙あり日向ぼこ 菊地光子 202002
もうゐない人と語らふ日向ぼこ 栗原公子 202002
死神もまつたり隣る日向ぼこ 柳川晋 202002
日向ぼこしつつ昼餉のハムサンド 瀬島洒望 やぶれ傘 202002
干戈なき七十余年や日向ぼこ 貞吉直子 馬醉木 202002
一人なる暫しの留守居日向ぼこ 宮地静雄 末黒野 202002
日向ぼこ無念無想の昼下り 服部珠子 雨月 202003
日向ぼこおぼろおぼろの母の声 足立典子 雨月 202003
商店街の隠居揃ひて日向ぼこ 落合絹代 雨月 202003
遠き日の膨らんでくる日向ぼこ 宮内とし子 202003
背中より魂の抜けゆく日向ぼこ 本間せつ子 末黒野 202003
日向ぼこ妣が隣にゐるやうな 高橋正江 末黒野 202003
たっぷりのコドク大好き日向ぼこ 太田沙良 202003
人気なき岬や猫の日向ぼこ 善野行 六花 202004
草加煎餅割つて二人の日向ぼこ. 立石まどか 202004
日向ぼこ今日の句心どこへやら 梅田武 末黒野 202004
今少し無言でいたき日向ぼこ 吉田順子 202004
空耳に振りむく日向ぼこりかな 小倉征子 202004
考へることをやめたり日向ぼこ 山咲和雄 末黒野 202005
良く磨くめがねのレンズ日向ぼこ 杉原かほる 202005
川縁に鳥の並べる日向ぼこ 永田万年青 六花 202005
父母とゐるただそれだけの日向ぼこ 涌羅由美 ホトトギス 202005
鳥の影膝をよぎりし日向ぼこ 秋千晴 202007
日向ぼこ世間話は又のこと 稲畑汀子 ホトトギス 202012
日向ぼこ教皇ミサの余韻抱き 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
脳内に未開の奥地日向ぼこ 篠田純子 あを 202101
一服の茶を所望して日向ぼこ 増成栗人 202101
ずれてゐる会話気にせず日向ぼこ 松本ゆきえ 春燈 202102
くちびるの乾けば舐めて日向ぼこ 三上程子 春燈 202102
年取つて夫婦相和す日向ぼこ 田中臥石 末黒野 202102
人はむかし鳥かも知れず日向ぼこ 吉田葎 202102
親知らぬ兄妹猫や日向ぼこ 大日向幸江 あを 202102
人間の嫌ひな猫と日向ぼこ 深川敏子 春燈 202103
ちかごろの鎹は犬日向ぼこ 青柳雅子 春燈 202103
認知症おそれて一人日向ぼこ 菅野日出子 末黒野 202103
足元に猫の来てをり日向ぼこ 岡田史女 末黒野 202103
先客に猫の来てゐる日向ぼこ 今村千年 末黒野 202103
賜はりし空也最中や日向ぼこ 伊藤由良 末黒野 202103
迫り来るあの世を忘れ日向ぼこ 小池一司 やぶれ傘 202103
日向ぼこ猫の言葉が分かり出す 藤井啓子 ホトトギス 202104
遠き日と背中合せの日向ぼこ 今橋眞理子 ホトトギス 202104
祖母の背にもたるるがごと日向ぼこ 柿沼盟子 風土 202104
日向ぼこ日陰恋しくなりにけり 吉清和代 202104
亡き人を忘るるための日向ぼこ 荒井千佐代 202104
師の遺句を声にしてをり日向ぼこ 斉藤マキ子 末黒野 202104
日向ぼこ黒糖の飴ころがして 梅田武 末黒野 202105
耳遠く隔たる世間日向ぼこ 森田明成 202107
平日の長き散歩と日向ぼこ 足立枝里 202110
日向ぼこ虚子館といふ故郷に 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
日向ぼこ母は現世遠ざけて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
箒目を乱して猫の日向ぼこ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
老ゆるてふ不思議をつかむ日向ぼこ 安田優歌 京鹿子 202112
画素数の減りゆく心地日向ぼこ 大川ゆかり 202201
一人来てまた一人来て日向ぼこ 渡辺やや 風土 202201
空つぽと言ふ充足や日向ぼこ 久保夢女 202202
日向ぼこに馴るる齢を諾ふや 安立公彦 春燈 202202
日向ぼこだんだん吾の遠のきぬ 近藤真啓 春燈 202202
幸せの隣に並ぶ日向ぼこ 田中嘉信 春燈 202202
肩廻し日向ぼこりの締めとする 西田小夜子 風土 202202
ふたごころなしとは言へず日向ぼこ 三上程子 春燈 202203
意地悪の力加減や日向ぼこ 山田健太 風土 202203
魚釣りはポーズか老いの日向ぼこ 布施由岐子 末黒野 202203
傍らの猫の寝顔や日向ぼこ 六崎正善 末黒野 202203
傍らに丸まる猫や日向ぼこ 鈴木英雄 末黒野 202203
犬小屋のペンキ塗立て日向ぼこ 佐藤勝代 末黒野 202203
日向ぼこそつと一人でメール打つ 毛利直子 末黒野 202203
無防備の夫の背中よ日向ぼこ 高橋詩 202203
幸せは此処にあるらし日向ぼこ 稲畑真喜子 ホトトギス 202204
語り種の企業戦士や日向ぼこ 林紀夫 春燈 202204
ひとり居の抹茶一服日向ぼこ 小菅澄重 春燈 202204
疫病禍の世に存へて日向ぼこ 今村千年 末黒野 202204
膝の子となぞなぞ遊び日向ぼこ 森田節子 風土 202204
車椅子円く並べて日向ぼこ 渡辺やや 風土 202204
駐車場見慣れぬ猫の日向ぼこ 須賀敏子 あを 202204
日向ぼこ柱の角で凝りほぐし 丑久保勲 やぶれ傘 202205
隣家の猫と目の合ひ日向ぼこ 石黒興平 末黒野 202205
母の背の小さくなりて日向ぼこ 瀬戸美文 202206
腕すこし重なり合うて日向ぼこ 高倉和子 202208
頬杖のときをり外れ日向ぼこ 大西乃子 202208
だんだんに躰ふくるる日向ぼこ 石橋幾代 202210
虚子句集繙きてより日向ぼこ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202212
日向ぼこ夢に会ひたる君若し 稲畑廣太郎 ホトトギス 202212
日向ぼこ→ 1

2023年1月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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