雛の家     38句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
男の子かたまつて来る雛の家 樋口英子 朝桜 199904
裏口に海が来ている雛の家 坪内稔典 船団 200007
鬼の子が背伸びで覗く雛の家 今城知子 船団 200102
皿洗ひ白さふやして雛の家 岡本眸 200103

 小竹由岐子句集序句

雛の家の明るき心漲りぬ

稲畑汀子 ホトトギス 200201
松の木の柱艶やか雛の家 石原勢津子 雨月 200204
棚田への登り口なる雛の家 青山丈 200206
雛の家男の子の覗きゆきにけり 小田島成子 百鳥 200206
まつ暗な竹藪があり雛の家 中村雅樹 百鳥 200206
伊吹嶺に雪の残りし雛の家 影山わこ 百鳥 200305
三和土より案内請うて雛の家 村上沙央 200306
鶺鴒の屋根に来てをり雛の家 土川照恵 栴檀 200405
落書の残る土塀も雛の家 工藤義夫 馬醉木 200406
雛の家の軒に吊りたる小鳥籠 景山まり子 百鳥 200505
雛の家あきんど文化脈々と 中原吟子 雨月 200605
甘草家敷いま雛の家百灯す 西山美枝子 酸漿 200605
雛の家の曲り廊下の黒びかり 垣岡暎子 火星 200606
例幣使街道そひの雛の家 谷田部栄 万象 200705
雛の家単線鉄路裏を過ぐ 定梶じょう あを 200806
藍の香に機音高し雛の家 田下宮子 200904
雛の家軒に魔除けの唐辛子 綱川恵子 万象 201005
徳利抱き誘はれゆくや雛の家 大草由美子 春燈 201006
さきがけて夕づく波や雛の家 小形さとる 201006
潮音の高鳴りに沿ひ雛の家 能村研三 201204
接待のきうい山積み雛の家 福島せいぎ 万象 201206
青藍の夕空かかげ雛の家 小谷延子 万象 201206
雛の家背に雨宿りしてをりぬ 笹村政子 六花 201206
軒裏の竹組み美しき雛の家 細川洋子 201505
片言の子に湧き立てる雛の家 和田和子 馬醉木 201605
裏口に舟の着きたる雛の家 荒井千佐代 201605
売られゆく二ひきの子やぎ雛の家 宮崎洋 春燈 201612
一族が耳を見せ合う雛の家 鶴濱節子 船団 201701
故郷の変はらぬ山河雛の家 高橋正江 末黒野 201706
雨あとの雄松の匂ひ雛の家 田中佐知子 風土 201805
ぬかるみに筵を敷きて雛の家 荒井千佐代 202104
香箱を作る白猫雛の家 東小薗美千代 末黒野 202104
はなやかに男の子ばかりの雛の家 松田那羅生 202110
雛の家今宵はカレーライスかな 野村昌代 202206

 

2023年3月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。