雛 市   43句

雛市や次女にぼんぼり買い足しぬ   小沢昭一

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雛市の帰りにフリーマーケット 三浦美穂 199811
雛市に時費やして悔いもなし 能村登四郎 芒種 199911
雛市や五人囃子の売れ残る 中村七三郎 七三郎句集 200001
人形に値踏みされをる雛の市 利根川博 銀化 200005
大川の風荒ぶ日や雛の市 高木良多 春耕 200006
三階から一糸まとわず雛市へ 日下敬 船団 200007
雛市や我を誘ふ目と逢ひぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200103
雛市の春駅に降り用なくも 能村登四郎 200103
天領の町の川風雛の市 宮川杵名男 春耕 200104
みんなみなぼんぼり灯し雛の市 江木紀子 雨月 200105
暮れがての繊月かかる雛の市 藤木竹志 馬酔木 200106
雛市に足止め赤き色もらふ 能村登四郎 羽化 200110
雛市の春駅に降り用もなく 能村登四郎 羽化 200110
雛市を去ぬ雛の目を背に浴びて 長山あや 円虹 200205
せがまれて行つたり来たり雛の市 阿部一彦 築港 200305
雛市を戻り小さな雛飾る 橋本佐智 円虹 200306
雛市や購ふ心持たずとも 隅田恵子 雨月 200306
絵本抱き雛市のなか通りけり 大串章 百鳥 200405
降りみ降らずみ浅草の雛市 品川鈴子 六香 200501
出張帰りが雛市をのぞきけり 酒本八重 里着 200506
鞠躬如として雛市に従へり 安住敦 春燈 200508
逢ひたくば雛市に来よ鞠躬如 鈴木榮子 春燈 200603
雛市をついぞ歩きしこともなく 藤井昌治 200605
雛市や五人囃子に見つめられ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200703
雛の市連山遠く夕あかり 矢崎昌 200705
柴負女立てる店あり雛の市 瀧春一 200706
雛市の裏船宿の舟浮かぶ 大西八洲雄 万象 200706
雛市や漆にほひて灯の明き 島谷征良 風土 200803
御殿雛市松人形両脇に 室伏やすし 200806
雛市の駅を過ぎたる物思ひ 井上信子 200904
買ふあてのなき雛市を訪ねけり 篠原幸子 春燈 201005
雛市は冬バーゲンに隣る店 竹下昭子 ぐろっけ 201005
雛市の通りすがりでありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201103
眼鏡屋を出て雛市に長居せり 大橋晄 雨月 201105
雛市の猫の香箱座りかな 辻美奈子 201204
雛市にすれ違ひたる人の息 涼野海音 火星 201205
紺青に山暮れそむる雛の市 助口もも 火星 201206
雛市を見てふたたびの風の畦 蘭定かず子 火星 201305
黒潮のうごいてゐたる雛の市 水野恒彦 夢寐 201306
雛市と聞けば素通り出来ぬもの 稲畑汀子 ホトトギス 201403
雛市のまばゆきに人遠ざかる 井島郷雲 万象 201406
雛市に女心の高まりし 副島いみ子 ホトトギス 201408
気に入らぬ顔もありけり雛の市 副島いみ子 ホトトギス 201408
デパートの雛市を見る背伸びかな 副島いみ子 ホトトギス 201408
寄り道を浅草橋の雛市に 瀬島洒望 やぶれ傘 201606
向かうから亡き母が来る雛の市 ほんだゆき 馬醉木 201805
雛市や姫街道に町屋の灯 服部早苗 201807
雛市や金糸銀糸の光浴び 柴田佐知子 202005

 

2021年2月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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