37句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
傘寿祝がれ諸肌脱ぎの稗掲節 松崎鉄之介 199908
鶴富屋敷形ばかりの稗干され 松崎鉄之介 200003
伸びし稗昨日見たのに今日刈られ 保坂さよ いろり 200010
夕日なほ照りつくる稗抜きにけり 平岡千代子 百鳥 200111
胸乳まで穂先で濡らす稗取女 山崎羅春 春耕 200112
金網の面を冠りし稗取女 山崎羅春 春耕 200201
稗蒔の置かる京間に通さるる 成宮紀代子 200209
稗の田を拓きし開田慈悲心鳥 松崎鉄之介 200309
抽ん出し稗真青なり大棚田 田中嘉代子 ぐろっけ 200311
燕飛ぶ田に稗の穂の目立ちそむ 木村コウ 酸漿 200312
稲の花散らさぬやうに稗抜けり 芦澤一醒 百鳥 200312
機音や雀の稗のはびこれり 井村和子 万象 200411
稗抜きの雨に打たせる汗の顔 後藤和朗 栴檀 200411
浅間嶺の噴煙高し田稗抜く 宮入河童 200412
稗抱え田を泳ぐかに田稗抜 木村コウ 酸漿 200412
稗飯を賞でて貧しき世を知らず 内山芳子 雨月 200501
稗入り飯いまは贅沢鵯猛る 山元志津香 八千草 200504
捨て網に野稗の付けり廃漁港 松崎鉄之介 200601
稗めだつ俄かに門田風夕べ 丸山冬鳳 京鹿子 200601
野稗・犬蓼死ぬ死ぬとまだ言うか 小形さとる 200602
稗を抜く人突つ立ちて案山子めく 川上なみ子 200611
稗田の青広がりて富士筑波 鈴木阿久 200801
稗伸びしままの一枚宗吾みち 大坪景章 万象 200812
朝涼や稲刈る前の稗を抜く 伊藤公子 酸漿 201011
稗を抜く田の一枚や寄せ太鼓 森屋慶基 風土 201011
炎天の空へと田稗突き立ちぬ 阿久澤利男 やぶれ傘 201101
稗減りてより日本の目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209
ひとところ背丈程ある稗を引く 工藤はるみ 風土 201301
稗ぬきの田の真ん中に腰さする 山本カツ子 万象 201301
引かねばの稗ぬきんでてをりにけり 宮原悦子 雨月 201512
色褪せし農衣の背中稗を抜く 工藤ミネ子 風土 201611
田一枚稗穂目立ちてゐたりけり 和田紀夫 201612
稗の束畦に乾ぶる峡の風 利國春美 馬醉木 201701
中干しの田面は乾き稗の伸び 石原健二 やぶれ傘 201710
田の男二百十日の稗毟る 善野行 聖五月 202010
抽んでて日をむさぼるは田の稗ぞ 南うみを 風土 202011
稗抜くや稲穂の波におぼれつつ 南うみを 風土 202012

 

2023年9月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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