日脚伸ぶ 3     100句

花屋にもパン屋にも寄り日脚伸ぶ   翔明子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
はつけよいのこつたのこつた日脚伸ぶ 片岡静子 200405
日脚伸ぶただ切株と呼ぶ株に 坂本敏子 京鹿子 200405
鈴懸の二本のありて日脚伸ぶ 鈴木五鈴 草の花 200405
日脚伸ぶ絵筆に力ほとばしり 寺島順子 雨月 200405
手間取りし果樹の手入れや日脚伸ぶ 林和子 200405
ままごとの店は横文字日脚伸ぶ 鈴木とし子 遠嶺 200405
百景に際立つ御堂日脚伸ぶ 加藤京子 遠嶺 200405
忌籠りの猫をからかひ日脚伸ぶ 淵脇護 河鹿 200405
点眼に癒えゆくまなこ日脚伸ぶ 沼口蓬風 河鹿 200405
甘いもの欲しがる体日脚伸ぶ 玉川梨恵 200405
日脚伸ぶ人文字を撮るヘリコプター 魚井満里子 百鳥 200405
誰にでも挨拶する子日脚伸ぶ 林裕美子 六花 200405
日脚伸ぶ眠りの墓よ起き給へ 長村雄作 栴檀 200405
宙をゆくキリンの首や日脚伸ぶ 青山悠 200405
日脚伸ぶ棟上げに子があつまつて あさなが捷 200405
日脚伸ぶ「ラストサムライ」奥深し 手塚久子 風土 200405
日脚伸ぶ大河に沿へる橇の跡 岸のふ 馬醉木 200405
ハミングでたたむ干し物日脚伸ぶ 山田春好 200406
田の神の顔おだやかに日脚伸ぶ 中元英雄 河鹿 200406
日脚伸ぶひとつ手前でバス降りて 中元英雄 河鹿 200406
日脚伸ぶ机の上のガラスペン 九万田一海 河鹿 200406
藻場殖えてきたる岬や日脚伸ぶ 九万田一海 河鹿 200406
日脚伸ぶ宙飛ぶごとき磨崖佛 三関浩舟 栴檀 200406
這ひ這ひを覚える兆し日脚伸ぶ 中島霞 ぐろっけ 200406
病院の待合室も日脚伸ぶ 秋千晴 200408
山襞を鋭角にして日脚伸ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200501
日脚伸ぶ君の心が判るほど 稲畑廣太郎 ホトトギス 200501
薪小屋の土間の箒目日脚伸ぶ 小林呼溪 200502
床に落つ白髪ひかりて日脚のぶ 細川知子 ぐろっけ 200502
愛想無く流行る小児科日脚伸ぶ 大塚民枝 酸漿 200503
日脚伸ぶ頬ずりの嬰に乳の香す 波多野葉子 200503
日脚伸ぶ屋根の尖り児童館 中村克久 雲の峰 200503
日脚伸ぶ浚渫船に人の影 久島洋子 200503
お灯明針のめどほど日脚伸ぶ 中山純子 万象 200504
日脚伸ぶ更地つづきに更地増え 宮津昭彦 200504
人の声ふくらむやうに日脚伸ぶ 和田林子 帆船 200504
胡蝶蘭蕾ひらきて日脚伸ぶ 宍倉清子 帆船 200504
買ひ忘れ戻るゆとりや日脚伸ぶ 渋谷まさ江 築港 200504
製材のベルトたぷたぷ日脚伸ぶ 金子輝 春燈 200504
忙しさの何か薄れて日脚伸ぶ 永田あき 酸漿 200504
つくづくと唐蝶鮫や日脚伸ぶ 岩月優美子 200504
日脚伸ぶ楽しき予定目白押し 後閑達雄 対岸 200504
命日の空おだやかに日脚伸ぶ 工藤ミネ子 風土 200504
花柄の杖つく友と日脚伸ぶ 柿沼盟子 風土 200504
日脚伸ぶ一壷に骨を拾ひ終へ 泉田秋硯 200504
日脚伸ぶ母の残せし帯ほどく 須賀敏子 あを 200504
日脚伸ぶ机の上のうす埃 鎌倉喜久恵 あを 200504
揺らぐ歯に舌遊ばせて日脚伸ぶ 淵脇護 河鹿 200504
ぶら下がり機での辛抱日脚伸ぶ 泉田秋硯 200505
潮騒の遊ぶ耳元日脚伸ぶ 三橋泥太 遠嶺 200505
白壁は旧家の名残日脚伸ぶ 寺内佶 遠嶺 200505
日脚伸ぶ小さきチャペルの色硝子 村田菊子 遠嶺 200505
竹踏みの千を数へて日脚伸ぶ 府中谷幸枝 馬醉木 200505
表具屋へ田原町で下車日脚伸ぶ 仙田孝子 風土 200505
日脚伸ぶ只今警邏中の札 吉田順子 帆船 200505
測量に歩数も使ひ日脚伸ぶ 鈴木實 百鳥 200505
うねの土撫でてをりたり日脚伸ぶ 大東由美子 火星 200505
気長妻気短か夫に日脚伸ぶ 塩川雄三 築港 200505
日脚伸ぶ縁の雀も長居せり 岡敏恵 ぐろっけ 200505
地にゑがく円や四角や日脚伸ぶ 浅井敦子 万象 200505
地に描く鳥や魚や日脚伸ぶ 佐東志乃 200505
日脚伸ぶ坂集まれば一寺あり 木内憲子 200505
打ち放つ球青空へ日脚伸ぶ 芝尚子 あを 200505
妻と食べ妻と寝て起き日脚伸ぶ 淵脇護 河鹿 200506
発信の刻限の来し日脚伸ぶ 松尾緑富 ホトトギス 200506
書屋の灯いまだ灯さず日脚伸ぶ 松尾緑富 ホトトギス 200506
よく喋る子と立話日脚伸ぶ 内野俊子 春燈 200506
珈琲の香に包まれて日脚伸ぶ 梅田知子 200506
スーパーは値引の時刻日脚伸ぶ 峰尾秀之 200507
歩を進め翁の句碑に日脚伸ぶ 吉年虹二 ホトトギス 200507
葛機の整ふ杼音日脚伸ぶ 菅野末野 風土 200511
日脚伸ぶ影ほど長身にはあらず 稲畑廣太郎 ホトトギス 200601
日脚伸ぶ高層ビルのあの辺り 稲畑廣太郎 ホトトギス 200601
返すべく一書鞄に日脚伸ぶ 中村智恵子 200601
猫柳の綿毛ちらほら日脚伸ぶ 松崎鉄之介 200603
さきがけて一片の雲日脚伸ぶ 鈴鹿仁 京鹿子 200603
日脚伸ぶ笠形山のさましの湯 山田六甲 六花 200603
日脚伸ぶ水に沈もる木の葉にも 山田六甲 六花 200603
ロッカーの鍵は百七日脚伸ぶ 山田六甲 六花 200603
日脚伸ぶ歩きながらの深呼吸 竹内弘子 あを 200603
モーツアルト流し診療日脚伸ぶ 杉本綾 200604
足裏にあつまる力日脚伸ぶ 芝生南天 河鹿 200604
日脚伸ぶ真中に仕切りあるベンチ 菊地光子 200604
日脚伸ぶ影が翳生む江戸組子 後藤眞由美 春燈 200604
参道を広ぐ工事に日脚伸ぶ 横井博行 万象 200604
里山のほのと赤らみ日脚伸ぶ 八木岡博江 酸漿 200604
日脚伸ぶ牛舎に牛の貌並び 柴田佐知子 200604
濡れ椽に鳥のあしあと日脚伸ぶ 斉藤小夜 風土 200604
板塀に節穴生れ日脚伸ぶ 根岸善行 風土 200604
茶道部へ野球部の声日脚伸ぶ 酒井忠正 百鳥 200604
日脚のぶ老の手足もゆるびそめ 川崎俊子 馬醉木 200604
薪棚の真ん中の減り日脚のぶ 谷田部栄 万象 200604
通院の道幾曲り日脚伸ぶ 松永弥三郎 河鹿 200605
赤牛の上目づかひに日脚伸ぶ 青山悠 200605
日脚伸ぶや風垣解きし花畠 西村勝美 春燈 200605
日脚伸ぶ銀座に仏蘭西人形展 池本敏恵 春燈 200605
幼子が手を引いてくれ日脚伸ぶ 小阪喜美子 遠嶺 200605
鳩発ちし羽毛が舞へり日脚伸ぶ 宮津昭彦 200605
日脚伸ぶ納屋にもろみの匂ひ充つ 川崎光一郎 京鹿子 200605
ランプ屋の絵ガラスの青日脚伸ぶ 岡本敬子 万象 200605
日脚伸ぶ →4      

 

2021年1月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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