初芝居   125句

美しく心中果てし初芝居    刑部白雲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
大吉利の所作にぎやかに初芝居 能村登四郎 199901
毛氈紅き桟敷賜る初芝居 能村登四郎 芒種 199911
着飾りてフォルクスオパー初芝居 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
大切りは連獅子の舞ふ初芝居 杉江茂義 雲の峰 200003
筋通す科白に泣きて初芝居 門馬貴美子 京鹿子 200004
初芝居坊主あまたの道成寺 金子八重子 酸漿 200004
玉三郎阿古屋にいどむ初芝居 金子八重子 酸漿 200004
初芝居土産の京紅そつとさし 芝宮須磨子 あを 200101
初芝居新三津五郎色男 三池泉 船団 200107
妻あらば誘ひしをこの初芝居 能村登四郎 200108
紙の雪膝に受けたり初芝居 能村登四郎 羽化 200110
初芝居序の三番叟さはやかに 能村登四郎 羽化 200110
乗合船大喜利に出し初芝居 能村登四郎 羽化 200110
燭高く歌舞伎座稲荷初芝居 大久保白村 円虹 200201
友のまた勤めてをりぬ初芝居 赤座典子 あを 200202
幕の内二段ね重に初芝居 柴崎加代子 200204
初芝居はねて小路をまざり行く 岡本幸枝 ぐろっけ 200204
早駕籠が花道を駈け初芝居 木田千女 200208
柝の音の刃走りに初芝居 鷹羽狩行 200301
初芝居はね人の世の夕べかな 飯島士朗 銀化 200303
初芝居保名が紅き小袖揚げ 小林優子 酸漿 200303
目頭を男が拭ふ初芝居 青木政江 酸漿 200303
曾我五郎馬にうちのる初芝居 金子八重子 酸漿 200303
初芝居念仏踊の阿国連 金子八重子 酸漿 200303
いの席に一の柝ひびく初芝居 塩路隆子 200304
柝が入り闇いためたる初芝居 八田木枯 晩紅 200307
初芝居最前列の見得もらふ 岡崎桂子 対岸 200403
つつがなく代役の立ち初芝居 石川英利 百鳥 200404
初芝居ためらひがちに咳こぼす 橘沙希 月の雫 200404
子とありて一日短き初芝居 加賀富美江 遠嶺 200405
尺八の奏者首振る初芝居 田村七三栄 築港 200503
丹田に太棹ひびく初芝居 戸田春月 火星 200504
金欄の梅川にほふ初芝居 長谷川子 馬醉木 200505
初芝居宮居に近き三宅坂 鈴木榮子 春潮 200602
はなやかに三人吉三初芝居 大石よしはる 酸漿 200603
初芝居曽我狂言に泣き笑ひ 高橋善子 四葩 200603
初芝居めでたき劇の終はりけり 木村迪子 酸漿 200604
子役出てよりのどよめき初芝居 鷹羽狩行 200702
せりあげのなりもののいま初芝居 久保田万太郎 春燈 200702
歌謡ショーもて幕開けの初芝居 仁平則子 200703
大鼠化け猫も出て初芝居 青木政江 酸漿 200704
つきあひの紅茶の卓も初芝居 瀧春一 200706
アヴェマリァ鐘鳴りいづる初芝居 水原秋櫻子 馬醉木 200801
泥棒の大見得をきる初芝居 安居正浩 200803
播磨屋のあななまめかし初芝居 青木政江 酸漿 200804
木偶にいま魂入りて初芝居 品川鈴子 自選100句集 200805
緞帳は「志功」の天女初芝居 加藤克 200902
涙して笑ひとまらぬ初芝居 阿部文子 酸漿 200903
初芝居阿国の舞を華やかに 山口キミコ 200904
恒例の母子のデート初芝居 山口キミコ 200904
舞台より聞香流れ初芝居 飯田美千子 200904
海老蔵の睨みが目あて初芝居 片桐てい女 春燈 200904
成田屋と大和屋きそふ初芝居 青木政江 酸漿 200904
和服着て華やぐ支度初芝居 名取袿子 200905
初芝居露見まぢかの美人局 篠田純子 あを 200905
引かれゆく象も六方踏む初芝居 村田千枝子 200906
師の在さばあの席ならむ初芝居 渡部節郎 転舵の渦 200911
家づとに歌舞伎絵暦初芝居 磯崎清 201004
藤十郎の発する気迫初芝居 西村純代 201004
初芝居大序の幕のあがりけり 内藤静 風土 201004
初芝居富樫の役の凛々しさよ 青木政江 酸漿 201004
声のよき富樫振舞ふ初芝居 青木政江 酸漿 201004
艶やかな音羽屋親子初芝居 青木政江 酸漿 201004
脇役の所作の目立ちて初芝居 木場田秀俊 201005
川波は白き布なり初芝居 柴田佐知子 201103
夕星や逢瀬のごとく初芝居 苑実耶 201203
初芝居播磨屋三代めでたけれ 鈴木榮子 春燈 201203
盗っ人の格好のよき初芝居 山本喜朗 雨月 201203
海老蔵の睨み決りて初芝居 山本喜朗 雨月 201203
初芝居笑ひ涙の小劇場 赤座典子 あを 201203
初芝居客席も雪降つてをり 苑実耶 大河 201203
連獅子の子の勢ひや初芝居 布施由岐子 末黒野 201204
二階席に見る男振り初芝居 杉浦典子 火星 201204
飛び六方に拍手の止まず初芝居 石谷淳子 雨月 201204
悪人の声よく通る初芝居 柴田佐知子 201205
筋書のこんがらがつて初芝居 橘正義 春燈 201205
討ち入りの杖に貞女や初芝居 布川孝子 京鹿子 201205
初芝居下駄音高く森光子 小川明美 万象選集 201205
俊寛に泣かされゐたる初芝居 北崎展江 くりから 201209
ちよぼくれに廓の色香初芝居 酒井秀郎 返り花 201211
初芝居艶冶あふるる大看板 酒井秀郎 返り花 201211
析の直り競ふ声ごゑ初芝居 酒井秀郎 返り花 201211
荒事の猛きを愛づる初芝居 酒井秀郎 返り花 201211
三世代こぞるめでたさ初芝居 酒井秀郎 返り花 201211
緞帳のそろりと動く初芝居 鈴木良戈 201303
宙を舞ふ狐忠信初芝居 木戸宏子 201304
眥の紅はんなりと初芝居 近藤紀子 201304
勘三郎逝きて淋しき初芝居 高橋照子 雨月 201304
襲名の番付厚い初芝居 太田健嗣 ぐろっけ 201304
初芝居視線集むる桟敷席 宮田千優 京鹿子 201305
悪行を積みて見得切る初芝居 柴田佐知子 201403
腰痛も癒え今日はしも初芝居 金森信子 雨月 201403
操りの三番叟舞ふ初芝居 藤見佳楠子 201403
拆の入りて二代目揃ふ初芝居 北岸邸子 春燈 201404
浄瑠璃に淡路木偶舞ふ初芝居 山口キミコ 201404
うたかたの恋を演じて初芝居 塩路隆子 璦別冊 201408
道行の雪を払へる初芝居 あさなが捷 201502
幕間のグラスワインや初芝居 丑久保勲 やぶれ傘 201503
夕霧の打掛け眩し初芝居 コ田千鶴子 馬醉木 201603
父の名跡継ぐはその眉初芝居 間宮あや子 馬醉木 201604
道行の裾ひるがへる初芝居 高倉和子 201604
初芝居菊五郎より菊之助 小林共代 風土 201604
初芝居足踏み出して睨みけり あさなが捷 201701
龍の背に乗りて現れたる初芝居 高倉和子 201703
客席に小判降り来る初芝居 苑実耶 201704
高麗屋親子三代初芝居 山本喜朗 雨月 201803
海老蔵の睨み随一初芝居 石田康明 春燈 201803
海老蔵のにらみ壮快初芝居 及川照子 末黒野 201804
枡酒の木の香を呑むや初芝居 布施由岐子 末黒野 201804
現世に大見得を切る初芝居 涌羅由美 ホトトギス 201805
仇討の世を遠くして初芝居 稲畑廣太郎 ホトトギス 201901
幕の内少し豪華に初芝居 稲畑廣太郎 ホトトギス 201901
幼子の声張り上ぐる初芝居 森なほ子 あを 201903
初芝居獅童忠信狐ぶり 森なほ子 あを 201903
初芝居贔屓役者のちと太る 後藤眞由業 春燈 201904
弁当の濃き香浅草初芝居 七田文子 201904
音羽屋の三代そろふ初芝居 森田節子 風土 201904
代はりあふオペラグラスや初芝居 三井所美智子 201907
拍子木に高なる胸の初芝居 .北城美佐 202004
側近の悪が華やぐ初芝居 柴田佐知子 202102
初芝居まず幕開きの三番嬰 門伝史会 風土 202104
緋毛氈に大き積み樽初芝居 奥田茶々 風土 202104
初芝居現世遠くしてをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202201
わざをぎの見得の大手や初芝居 小田嶋野笛 末黒野 202205
何代も継ぎし睨みや初芝居 高倉和子 202210

 

2023年1月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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