初 声      28句

初声はあはう烏でなかりけり   一茶

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初声にライオン群をかためけり 田伐平三郎 ぐろっけ 199904
連れ飛びて鴉初声こぼしけり 太田黒みさ江 酸漿 200003
嘴と尾を振り初声の鴉かな 棚山波朗 春耕 200103
初声やいつもの雀色を着て 鷹羽狩行 200202
初声や神代のごとき神の森 遠藤若狭男 200202
初声に耳すましゐる厨かな 東芳子 酸漿 200203
さつきまで鳩の初ごゑ一位垣 増淵三良 百鳥 200301
静かさの初声にして雀かな 東芳子 酸漿 200403

 「繪硝子」十周年を祝して

初声に繪硝子のしゆも覚め給ふ

鷹羽狩行 200502
初声のこぼれてやまず給餌台 鷹羽狩行 200502
白鳥の初声川を越え行ける 河原昭子 六花 200504
初声は磯鵯と記しけり 丸田安子 酸漿 200506
初声につづく鶏小屋の躁 小林呼溪 200601
天地玄黄宇宙洪荒初声裡 定梶じょう あを 200603
初声や瑞垣内は神の域 大竹淑子 風土 200604
初声の鵯よ千両食べてゆけ 大島翠木 200704
初声や閂かかる御輿倉 廣畑忠明 火星 200804
初声にすべからく血の通ひけり 辻美奈子 200903
初声を臥して眺むる障子影 廣畑忠明 火星 200904
初声や納屋の棚より放ち鶏 小林馨 火星 200904
初声のかもめ悲しき三浦かな 北側美美 200908
初声や京ちりめんのおざぶにも 山本耀子 火星 201003
初声の発ちたる枝のしづくかな 米澤光子 火星 201004
声明は寺の音楽初声す 林日圓 京鹿子 201101
いつも聞く鴉初声ならば佳し 中野あぐり 春燈 201104
初声のワルツ移れり木から木へ 藤原千代子 万象 201303
初声は烏のものと聞きながす 根橋宏次 やぶれ傘 201403
初声は雄鶏にして息ながし 丸井巴水 京鹿子 201504

 

2021年1月10日 作成

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