八月十五日     141句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
八月十五日食卓のソースと醤油 城孝子 火星 199809
八月十五日母の炒めし藷の蔓 宇利丞示 俳句通信 199910
八月の暑さ記憶の十五日 小黒カヅ 酸漿 199910
鉄路の石あかき八月十五日 櫨木優子 199912
八月十五日午前のポプラがしゅうしゅう立つ 加川憲一 海程 200001
百畳に丸寝八月十五日 吉田島江 火星 200011
熱燗にするか八月十五日の酒は 前原勝郎 船団 200102
日本の消へて仕舞った八月十五日 保坂加津夫 いろり 200109
八月十五日青酸加里を頒けしこと 堀内一郎 あを 200109
八月十五日洗顔に胸ぬらしたり 城孝子 火星 200111
縁側に坐りて八月十五日 武井美代子 風土 200111
うしろより目隠し八月十五日 向井由利子 200112
八月十五日来る日も来る日も猫車 大口元通 海程 200112
海山に遠く八月十五日 内田美紗 船団 200201
ただ暑し八月十五日の天地 安原葉 ホトトギス 200201
眠り得ぬフィルム八月十五日 大嶋康弘 銀化 200210
激辛カレー食べて八月十五日 有田蟻太 200211
血は鉄の味す八月十五日 須佐薫子 帆船 200305
軍鶏丼喰ふや八月十五日 須佐薫子 帆船 200309
夫の座に夫あり八月十五日 田中忠子 帆船 200309
蒼穹の半旗八月十五日 山田天 雨月 200310
八月十五日階段の滑り止 関位安代 帆船 200310
終日雨音をきく八月十五日 早崎泰江 あを 200310
白御飯立てり八月十五日 神蔵器 風土 200310
雨音に覚むる八月十五日 伊藤白潮 200409
無防備に老いたり八月十五日 吉田順子 帆船 200411
八月十五日わが贅肉を削りたし 野澤あき 火星 200411
駅弁の日付八月十五日 須佐薫子 帆船 200412
男根に陰あり八月十五日 原田達夫 虫合せ 200506
文芸を論じ八月十五日 坂ようこ 200510
トーストにサラダ八月十五日 三遊亭金遊 百鳥 200511
とぐろ巻くホース八月十五日 齋藤厚子 200511
あの父の八月十五日の最敬礼 直江裕子 京鹿子 200511
八月や熱砂つかみし十五日 木田千女 200511
雑踏に紛れ八月十五日 五十嵐暢子 対岸 200511
干し軍手バリバリ八月十五日 栗栖恵通子 200606
ぢりぢりと近づく八月十五日 三嶋隆英 馬醉木 200608
積み上げてもの皆黒き八月十五日 小形さとる 200611
つる草の地を這ふ八月十五日 浅田光代 風土 200611
礁越す波や八月十五日 大島翠木 200611
拭きこみし畳八月十五日 田口紅子 200612
日の本は永遠に八月十五日 稲畑廣太郎 ホトトギス 200708
畳の目膝に八月十五日 浅田光代 風土 200711
八月十五日ホースで表に水を撒き 鈴木多枝子 あを 200712
臍さらす少女等八月十五日 米山喜久子 200810
八月十五日瓦斯火の環青き 島青櫻 炎環 200810
JUDOに金メダル八月十五日 須賀敏子 あを 200810
マウンドの砂塵八月十五日 常盤優 炎環 200811
藁草履すり切れ八月十五日 荒木甫 200811
高原のバス停八月十五日 緒方佳子 火星 200811
貼り忘る切手八月十五日 荒井和昭 200811
波頭とがりて八月十五日 西山春文 200812
大いなる魚うらがへす八月十五日 小堀寛 京鹿子 200812
人と人人人八月十五日 火箱游歩 船団 200901
約束の如八月十五日晴 早崎泰江 あを 200909
八月十五日が来る滑走路の果ての海 渡辺鶴来 春燈 200910
家中を点し八月十五日 井上春子 春燈 200911
お握りとすいとん八月十五日 別府操 ろんど 200911
八月十五日コーヒーは無糖とす 田辺博充 200911
八月の六日・九日・十五日 中村洋子 風土 200911
黙祷の子らに八月十五日 椋誠一朗 ホトトギス 201001
梅干の塩噴く八月十五日 林昭太郎 201009
鳥の発つ一樹八月十五目 中村洋子 風土 201011
生きてゐる限り八月十五日 鶴巻誉白 ろんど 201011
藷の飯炊いて八月十五日 橋添やよひ 風土 201011
煙草吸ふ少年八月十五日 涼野海音 火星 201011
少年の樹液は充てり八月十五日 小堀寛 京鹿子 201012
八月は途中で止まる十五日 松田都青 京鹿子 201012
孤高なる雲や八月十五日 布川直幸 201109
朝のラジオ語る八月十五日 笠置早苗 火星 201111
どんこ舟みづき八月十五日 和田照海 京鹿子 201111
人工衛星飛び交ふ八月十五日 宮井知英 201111
布白く干して八月十五日 坂場章子 201111
母語る八月十五日の昼 稲畑廣太郎 ホトトギス 201208
庭咲きの供花ほめ八月十五日 渕上千津 201210
浅沓の音の八月十五日 坂口夫佐子 火星 201211
八月十五日大佛殿の朝ぐもり 城孝子 火星 201211
日記帳の余白八月十五日 川崎真樹子 春燈 201211
新聞を出す日八月十五日 きくちきみえ やぶれ傘 201212
木下闇といへど八月十五日は暑い 佐藤恭子 あを 201310
八月十五日トイレットペーパーに表うら 佐藤恭子 あを 201310
八月十五日ほつとなで肩いかり肩 佐藤恭子 あを 201310
鶏に餌を撒きしこと八月十五日 荒木甫 201311
想ふこといつぱい八月十五日 松木清川 ぐろっけ 201311
八月や六日九日十五日 近藤ともひろ ろんど 201311
踵つけて立てり八月十五日 あかさか鷹乃 ろんど 201311
八月十五日傳ふべきこともどかしく 居内真澄 ぐろっけ 201311
死語としてならぬ八月十五日 今村征一 ホトトギス 201401
ことしまた八月十五日らしく晴 佐藤喜孝 あを 201409
寿陵掃き生きて八月十五日 宮地静雄 末黒野 201411
記帳の背まるし八月十五日 坂口夫佐子 火星 201411
八月や六日・九日・十五日 竪山道助 風土 201411
桃の芯充血八月十五日 堀内一郎 堀内一郎集 201412
朝の猫の見ている八月十五日 東英幸 船団 201502
正坐してこくり八月十五日 原田達夫 箱火鉢 201511
何時までも来ない夕暮れ八月十五日 塩千恵子 201510
仏と水わかち八月十五日 橋添やよひ 風土 201511
起きしなに水飲む八月十五日 平田紀美子 風土 201511
シーサーに八月十五日の雨 青谷小枝 やぶれ傘 201511
ざははざはは今日八月十五日 平野みち代 201511
海鳴りのはるか八月十五日 佐久間由子 201511
喪に服す国にて八月十五日 岡真紗子 201511
蓄音器回す八月十五日 斉木永久 馬醉木 201610
還暦の見合ひ八月十五日 竪山道助 風土 201610
八月十五日と記せし日記学徒たり 窪田佳津子 雨月 201610
野の川の流れ八月十五日 森俊人 201612
息吸つて止めて八月十五日 河西志帆 京鹿子 201702
膝の水抜かむ八月十五日 中川句寿夫 ここのもん 201705
八月十五日いつもの畑に父のゐて 福島茂 201710
辞儀深く天皇皇后八月十五日 荒木甫 201711
八月十五日米一合を洗ひをり 栗山恵子 雨月 201711
八月十五日白昼の吾妻橋 山口ひろよ 201712
涙雨八月十五日の首都 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
名画座で過ごす八月十五日 須賀敏子 あを 201810
きな臭い献花や八月十五日 平野多聞 201811
青空を仰ぐ八月十五日 門伝史会 風土 201811
語部を継げり八月十五日 岡村彩里 雨月 201901
八月十五日未明の烏賊火はも 定梶じょう あを 201910
図書館で黙祷八月十五日 須賀敏子 あを 201910
引き返す勇気八月十五日 千田百里 201910
伯父の文開けて八月十五日 浅木ノヱ 春燈 201911
ひとすぢの涙八月十五日 滝澤圭子 雨月 201911
電柱の直立八月十五日 南うみを 風土 202011
八月十五日逆光のねこじやらし 大沢美智子 202110
若きらの知らぬ八月十五日 亀卦川菊枝 末黒野 202111
昭和遠しそれぞれの八月十五日 大山夏子 202112
八月十五日海に叫びし十七歳 石川東児 202112
八月十五日を生きて米寿なる 木村享史 ホトトギス 202202
二十品目食べて八月十五日 須賀敏子 あを 202210
子と縁に座して八月十五日 増成栗人 202210
糠味噌の茄子を八月十五日 赤峰ひろし 202211

 

2023年8月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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