春 休     107句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
獺の水の明日より春休 山尾玉藻 火星 199905
潮騒と遊ぶ父と子春休み 山田弘子 円虹 200006
オシッコの高さ競いて春休み しおやきみこ 船団 200010
本棚に日当つてをる春休 真保喜代子 200101
春休みおまけの付きし昔菓子 鈴木多枝子 あを 200105
飛行機の夜のたいくつ春休暇 柴田由乃 風土 200106
春休み毎日猫を見に来たる 堀川千代子 百鳥 200106
虫眼鏡持ちて孫来る春休 杉江茂義 雲の峰 200205
まだ濡れてゐる泥団子春休 西山美枝子 酸漿 200206
諳ずる九九の大声春休 笹倉さえみ 雨月 200206
甲高き声でじやんけん春休 吉村りつ子 築港 200206
焼きあげし麺麭に笑くぼや春休 熊丸淑子 馬醉木 200206
校庭にリヤカー一つ春休 加瀬美代子 200206
バイト先にての雄々しさ春休み 野中啓子 200207
雀らの吹かれて来たる春休み 早乙女信 対岸 200406
春休み朝礼台に鞠ひとつ 望月澄子 対岸 200406
女の子男率ゐる春休 淺場英彦 万象 200407
天井に大きな風船春休み 滝沢伊代次 万象 200503
歓声が風に乗りくる春休 早崎泰江 あを 200505
土工らに少年の声あり春休 三浦シズ子 帆船 200506
離陸機の腹の銀色春休み 門脇なづな 対岸 200506
予後長しいま人生の春休 古屋道子 200507
あいうえお掃除バケツも春休み 武内沢仙 遠嶺 200509
離陸機の腹の銀色春休み 門脇なづな 対岸 200602
口笛で鳥を集めて春休み 今瀬剛一 対岸 200604
皿よりも大きオムレツ春休み 神谷孝子 対岸 200605
地図帳のどさりと届く春休み 釜井淑子 対岸 200605
古代門に人の集まり春休み 福井隆子 対岸 200606
ジーンズのはちきれさうな春休み 高倉恵美子 200607
春休み奇声を上げて泥遊び 長瀬恒子 遠嶺 200607
玄関に見慣れぬ豆靴春休 伊藤康子 ぐろっけ 200607
ねだる子に兎届きぬ春休 兼子栄子 酸漿 200608
来てうれし帰りてうれし春休 八木葉子 酸漿 200705
春休東京駅に広がりぬ 早崎泰江 あを 200705
子等の来て家弾けさう春休 大石よし子 雨月 200706
大仏の足元を見る春休み 石井智也 200801
子どもらが紙を漉きをり春休 小林優子 酸漿 200806
ばあちゃんの味付微妙春休み 小澤菜美 200806
古漬の匂ふ使丁の春休み 小林登喜枝 万象 200806
鶏当番うさぎ当番春休み 高倉恵美子 200808
春休特急満席小学生 藤野寿子 あを 200905
蟹の子にけふも夕映え春休み 荒井千佐代 200906
鳰一羽潜きし水面春休 大山文子 火星 200906
校庭のまんなかに猫春休み 西山春文 200907
制服のおさがり届く春休み 鈴木てるみ ぐろっけ 201006
春休みひつそりかんの通学バス 武田ともこ ぐろっけ 201007
大仏の鼻穴くぐる春休み 前田玲子 ぐろっけ 201007
雲白しとは空青きこと春休 井上信子 201104
春休み廊下が広くなりにけり 柴田佐知子 201105
廚房の母子の影や春休 水原春郎 馬醉木 201105
給食の釜傾ぎ干す春休み 久保東海司 201105
メールにて少女約束春休 新実貞子 201106
春休みオセロゲームを児と競ふ 竹内悦子 201106
春休み講堂突貫工事中 林哲夫 ぐろっけ 201106
春休み地獄めぐりと茹で卵 辻香秀 201106
水の上の椿向き向き春休 城孝子 火星 201106
孔雀羽四方にかかぐる春休み 田中佳子 ぐろっけ 201107
教師連れ熊野古道で春休 木本蓚 ぐろっけ 201107
火口湖に雲の流るる春休み 苑実耶 大河 201203
山彦の声変りして春休 長谷川閑乙 馬醉木 201206
春休みゆるゆる走る教習車 水野範子 ぐろっけ 201207
春休みスケボー二台逗留す 相良牧人 201207
春休み餓鬼大将の交替期 浅野吉弘 201207
巻貝の潮の匂ひや春休み 福永幸子 末黒野 201207
大空にキリンの貌や春休み 柴田佐知子 201207
春休みくる自由画の下手な子に 井上信子 201304
春休スカイツリーの空の廊 伊東和子 201306
抜け道のカレーの匂い春休み 石田朝子 末黒野 201306
尻上げて自転車を漕ぐ春休 上谷昌憲 201306
春休みんな笑顔の遊園地 須賀敏子 あを 201405
スキップに追ひ越されたり春休 三川美代子 201406
卵溶く音させてをり春休 蘭定かず子 火星 201406
鳥かごの水かへてゐる春休 坂口夫佐子 火星 201406
少女いまパセリのやうな春休 佐々木紗知 京鹿子 201407
春休み少年ひとり水切りす 古川忠利 ろんど 201408
春休み静かなホームに孫の声 岩佐ヨシエ 璦別冊 201408
帰郷せる子の母めくや春休み 占部美弥子 末黒野 201408
旅に出て子は強くなる春休 安居正浩 201505
地球儀の先に波音春休み 遠藤真砂明 201505
居て煩瑣留守物足らぬ春休 赤岡茂子 春燈 201506
先生も釣竿並べ春休 塩野谷慎吾 201506
新幹線ばかり描く子春休 柴田久子 風土 201507
卓球のラリーの続く春休み 高田令子 201606
兄さんが古民家風の春休み 伊藤五六歩 船団 201612
春休み確か納戸に釣道具 中田みなみ 桜鯛 201701
プレミアムフライデーから春休み 山本喜朗 雨月 201705
テーブル拭くジャージに前掛春休 赤座典子 あを 201704
母の里に小鮒追ひし日春休 堀田こう 雨月 201706
春休末の子のその末の子と 岡村彩里 雨月 201706
先生も遊ぶ約束春休み 青木朋子 201707
校塔の時計の響く春休み 矢野百合子 201709
灯のともり春休なき保育園 田中藤穂 あを 201805
寝て覚めてやりたいことを春休 辻美奈子 201904
スカジャンを着こなす乙女春休 森清信子 末黒野 201907
子供等の芝生まみれや春休み 中里昌江 末黒野 201907
やはらかに昆布煮上る春休暇 北川孝子 京鹿子 202005
思春期の離愁の深さ春休 鈴鹿呂仁 京鹿子 202105
春休み日増しに見せる兄貴面 鈴鹿呂仁 京鹿子 202105
壁の絵の一隅捲れ春休み 釜田敬司 202105
母と子のしばし語らふ春休 西村白杼 京鹿子 202106
段落やをどり場に立つ春休 西村白杼 京鹿子 202106
妹とお揃ひの靴春休み 本郷公子 京鹿子 202107
春休み新教科書の一ぺージ 本郷公子 京鹿子 202107
ポストまで歩いて十歩春休み 坂本和穂 やぶれ傘 202108
春休令和の子らは芝にあそぶ 篠田大佳 あを 202205
校門を閉めて砂漠の春休み 高木晶子 京鹿子 202206
スマホ手に床屋の列や春休み 梅野宏子 末黒野 202206
孫来たり通知簿見せに春休み 大庭美智代 やぶれ傘 202207
春休み校庭整備に駆り出さる 上杉馨 202207

 

2023年3月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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