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春手套/春手袋      25句

出船入船ぼんやりながめ春手套    長谷部朝子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
これがもう終の旅かも春手套 能村登四郎 200003
花束のごとし左手の春手套 鷹羽狩行 200104
皇宮警察戻りて春の手套脱ぐ 高木智 京鹿子 200205
共犯は春手袋と春ショール 佐藤多恵子 銀化 200205
ブランチは千疋屋とか春手套 山元志津香 八千草 200310
外しても鬱のかたちの春手套 田村園子 200505
大切にしまひ過ぎたる春手套 高松良子 200503
春手套脱ぎてしばらく何も持たず 木内憲子 200506
春手套砂丘の砂の零れやしす 松原ふみ子 200507
春手套終を看取りし手を隠す 市ヶ谷洋子 馬醉木 200606
春手套汝がかたはらに置けば恋 小澤克己 遠嶺 200705
廟の門春手袋をしまひけり いしだゆか 遠嶺 200705
春手套おけば花摘むかたちして 小嶋洋子 201004
春手套携帯電話もどかしく 高田令子 201106
握手せし余韻を包む春手套 塩路隆子 201205
春手袋外し別れの停車場 平田恵美子 ぐろっけ 201207
本屋にもポイントカード春手套 柿沼盟子 風土 201505
花のやうに春手袋を持つ真昼 黒滝志麻子 末黒野 201507
一線を画す某女の春手套 大政睦子 京鹿子 201601
春手套咥へ若狭の水を汲む 笹村政子 六花 201606
夢虫の暫し憩へり春手套 小田嶋野笛 末黒野 201707
二つ知り一つ忘れて春手袋 片山煕子 京鹿子 201905
二つ知り一つ忘れて春手袋 片山煕子 京鹿子 201905
指の出る春手袋を買ひにけり 瀬島洒望 やぶれ傘 202005
十指跡ふはとのこさぬ春手套 林いづみ 風土 202107

 

2022年3月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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