春の鳶     149句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
岬鳶ねぐら定めの春の舞 丸山海道 京鹿子 199809 仙酔島
春北風翼を張りて島の鳶 木下節子 俳句通信 199904  
春岬天へ天へと鳶一羽 福間慶子 俳句通信 199904  
砂に輪を描けば土俵や春の鳶 山田六甲 六花 200003  
火の山は息ゆるやかに春の鳶 三嶋隆英 馬醉木 200005  
一刷毛の雲背景に春の鳶 阿部晶子 200005  
みだれなき鳶の笛なり春障子 藤田宏 200005  
軍港に春荒の鳶吹き流され 藤田宏 200104  
どこまでも砂丘明るし春の鳶 上田希実 遠嶺 200107  
鱒池を鳶のめぐれる暮春かな 作山泰一 200107  
春光のフェリーの水脈や鳶の笛 神山喜美代 遠嶺 200107  
松原につづく風紋春の鳶 野口光江 遠嶺 200108  
石柱は空腹ならむ春の鳶 岡井省二 200110  
塔心礎に影を落して春の鳶 阪上多惠子 雨月 200201  
立子忌や谷戸から谷戸へ春の鳶 伊藤妙 200204  
鳶笛のうつつに春の天主たつ 武藤ともお 京鹿子 200206  
春鳶のこゑ降る句碑が島の芯 植松安子 200206  
鳶の笛不意に低くて春の潮 土肥屯蕪里 雲の峰 200206  
等身の影を走らせ春の鳶 仲村青彦 200206  
ふる里は変りて止まず春の鳶 鈴木多枝子 あを 200206  
春の鳶海の名残りの崖の道 野口光江 遠嶺 200207  
鳶の笛たしかに春を呼びおらん 宮原みさを 花月亭 200208  
貌大き山野の鳶や竹の春 高橋さえ子 200304  
さりげなく二の舞かはす春の鳶 小野寺節子 風土 200306  
傘買ひて鳶舞ふ湖の春しぐれ 松本鷹根 京鹿子 200306  
みづからの声を聴くかに春の鳶 椎名和代 200307  
気の遠くなる高みへと春の鳶 近藤栄治 200404  
下座せよと権現様の春の鳶 山田六甲 六花 200405  
春北風や鴉が鳶を撃退す 川口崇子 万象 200408  
辞本涯の碑に海凪ぎて春の鳶 有働亨 馬醉木 200503  
貫之の風待港春の鳶 内海保子 万象 200505  
万葉の島に春立つ鳶の笛 江崎成則 栴檀 200505  
春の鳶伊丹に高く二つの輪 森津三郎 京鹿子 200506  
鳶が餌を引き合ふ宙を春時雨 江崎和子 栴檀 200506  
春の鳶遠心力を傾げつつ 曽根久順 200604  
真つ白な襁褓が乾され春の鳶 佐藤つぎ女 対岸 200605  
ゆつくりと身をさかさまに春の鳶 中村恭子 200606  
鳶嬲るからす吹かれて春一番 坂根北陵 京鹿子 200607  
燧灘祓うてゆけり春の鳶 山田六甲 六花 200704  
一隅を照らす春寒鳶かな 米山喜久子 200704  
海へ向く鳶押し戻す春疾風 浅野惠美子 酸漿 200705  
残照に酔うて鳶舞ふ春隣 坪井洋子 200705  
鳶の輪をさらつてゆきし春疾風 方近藤きくえ 200705  
鳶の笛春の水面の風となり 北島和奘 風土 200705  
春天に鳶あたらしき逢瀬あり 小澤克己 遠嶺 200705  
海峡の空一点の春の鳶 峯桜子 遠嶺 200706  
春の鳶龍太の視線より消ゆる 根岸善行 風土 200706  
春疾風枝を咥へて鳶翔べり 大工原清明 万象 200707  
春の鳶課外授業の声弾み 深津一葉 200708  
立春の凪ぎゐる浜や鳶の笛 木暮剛平 万象 200805  
標的は何ぞ頭上を春の鳶 岸はじめ ぐろっけ 200805  
ひく波に阿波の砂音春の鳶 きくちきみえ やぶれ傘 200806  
舟唄の棹を返せば春の鳶 中川雄作 遠嶺 200806  
春昼や鳶は平らを保ちづめ 伊藤トキノ 200807  
春疾風大きく羽を使ふ鳶 山田六甲 六花 200904  
街空を悠々と舞ふ春の鳶 鎌倉喜久恵 あを 200904  
疾風に流されずをり春の鳶 山田六甲 六花 200904  
鳶の舞ふ磯馴の松や春を待ち 増田一代 200904  
旋回の鳶春光の磯めぐる 大西八洲雄 万象 200905  
春濤をはやす鳶の急降下 加藤峰子 200906  
春荒の空が傾く鳶の輪 館容子 200906  
春の鳶灯台守るごとく舞ふ 早崎泰江 あを 200906  
鳶の輪の大きな空や春炬燵 片岡啓子 遠嶺 200906  
一瞬の羽音掠めし春の鳶 浅野恵美子 酸漿 200906  
春の鳶舞ふ頂の目の高さ 西山春文 200907  
春の鳶浮桟橋の揺れにあり 大山文子 火星 200907  
春の鳶つばさ使はず高みへと 笹下蟷螂子 200907  
天守よりひよろりと出でし春の鳶 山本無蓋 200907  
春潮と鳶を眼下に崖観音 渡部節郎 転舵の渦 200911  
龍太忌やこゑあきらかに春の鳶 小川匠太郎 201002  
夕空に声吸はれゆく春の鳶 府川昭子 春燈 201004  
鳶舞ふや千の貝抱く春の湖 小田明美 春燈 201004  
鳶声の立体交差春隣 田中貞雄 ろんど 201004  
春の風邪癒ゆ鳶の輪の下に 高田令子 201005  
退院を祝ぐか輪をかく春の鳶 西村梛子 馬醉木 201006  
春の鳶極楽橋を渡りけり 池端英子 ろんど 201006  
春の鳶円周率の無限なる 宮内とし子 201006  
春の鳶ゆるり輪を描き漁港 坂根宏子 201006  
春の鳶伊勢一湾を領しけり 井口淳子 201007  
帆柱を止り木代り春の鳶 小川玉泉 末黒野 201007  
遠山の春動きけり鳶の笛 青山正英 201007  
魚捌く一部始終を春の鳶 瀬島洒望 やぶれ傘 201008 早春の能登
貝拾ふ童女に舞へり春の鳶 佐藤いね子 馬醉木 201012  
円を描きいよよ数増す春の鳶 竹内涼子 末黒野 201104  
喉の神祀る明神春の鳶 川越昭子 万象 201105  
春立ちし窓辺横切る鳶の影 澤浦緑 ぐろっけ 201105  
立春の上昇気流鳶舞へり 山下美典 ホトトギス 201106  
晩春を影もてよぎる鳶のこゑ 服部早苗 201107  
鳶鳴いて春まだ頼りなかりけり 岩岡中正 ホトトギス 201107  
春の虹鳶はゆるりと弧を描き 有賀昌子 やぶれ傘 201108  
春の海光る礁のうへに鳶 有賀昌子 やぶれ傘 201108  
鳶の笛上国甲斐は春のなか 井上石動 あを 201204  
鳶の輪の大きくて春遠からじ 松本三千夫 末黒野 201204  
鳶の笛頻りに降りぬ島の春 嵐弥生 末黒野 201204  
春立つや鳶職が空往き交ひて 田代貞枝 201205  
父と子の諍ひ許せ春の鳶 石田康明 春燈 201205  
一つ来てまた一つの輪春の鳶 森田尚宏 201205  
みちのくや片雲つなぐ春の鳶 柴崎富子 春燈 201205  
春潮の昂ぶる荒磯鳶の笛 中野久雄 末黒野 201206  
はればれと春の信濃に鳶の声 白石正躬 やぶれ傘 201207  
握手して見舞妻去ぬ春の鳶 酒井秀郎 返り花 201211  
青空の展けてきたり春の鳶 笹村政子 六花 201305  
鳶の群回りて春天曇りけり 田尻勝子 六花 201305  
帰漁舟洗ふ下校子春の鳶 田下宮子 201306  
春塵の届かぬ湖上鳶の舞 三枝邦光 ぐろっけ 201307  
鳶の笛雲よりこぼれ名のみ春 竹貫示虹 京鹿子 201402  
潮風に乗るまで重し春の鳶 吉田順子 201405  
車座で弁当春の鳶寄れり 須賀敏子 あを 201405  
ゆつくりとひとつところを春の鳶 根橋宏次 やぶれ傘 201405  
春昼の空をひろげし鳶の笛 大内マキ子 万象 201407  
目交ひを鳶の滑空春うらら 和泉道草 末黒野 201407  
島裏の春陰払ふ鳶の笛 西川みほ 末黒野 201407  
淺井あざい姫に笛たてまつる春の鳶 山田六甲 六花 201504  
春の鳶輪の中に的しぼり切り 大畑善昭 201505  
春の海大きくなりし鳶の輪 森理和 あを 201505  
みづうみに沖のありけり春の鳶 藤生不二男 六花 201506  
一湾の海をならして春の鳶 和田照海 京鹿子 201506  
早春の空のなかなる鳶かな 白石正躬 やぶれ傘 201506  
右回りばかりしてゐる春の鳶 きくちえみこ 港の鴉 201510  
接岸の船よりロープ春の鳶 きくちえみこ 港の鴉 201510  
海に向くベンチは白し春の鳶 きくちえみこ 港の鴉 201510  
春の鳶若狭の国へはみ出しぬ 山田六甲 六花 201604  
鳶は輪に鷺は沈思に春流す 松本鷹根 京鹿子 201605  
ふはふはの春の雲より鳶のこゑ 廣瀬雅男 やぶれ傘 201605  
鳶の輪のなかの一村春田打つ 阪上多恵子 雨月 201605  
行く春の鳶や高みに輪を絞り 千田百里 201606  
春の海鳶の先ゆく一丁櫓 鶴岡紀代 春燈 201606  
岬鼻の風を操り春の鳶 萩庭一幹 馬醉木 201606  
石切場跡はむき出し春の鳶 瀬島洒望 やぶれ傘 201607  
潮曇りせる神鏡や春の鳶 深川淑枝 201607  
鳶の輪のなほも高みへ春祭 森俊人 201610  
鳶の笛空に流るる春の水 杉本薬王子 風土 201611  
春探る鳶を見下ろす稲荷山 松本鷹根 京鹿子 201705  
公案に合格春の鳶の円 有松洋子 201705  
城址に春が来てゐる鳶の笛 戸栗末廣 201705  
春の鳶羽を荒げて飛び発てり 永田万年青 六花 201705  
春立つや背山へ鳶の急降下 吉田きみえ 末黒野 201705  
神守の鳶のこゑ舞ふ春の潮 岡村清美 馬醉木 201712  
大らかな旋回春呼ぶ鳶の笛 浅田セツ子 春燈 201804  
春光に鳶あり映画記念館 平沢恵子 春燈 201805 鎌倉
鳶の輪大きく春の立つ日かな 渡辺やや 風土 201805  
鳶の輪は村の大きさ春田打つ 市村明代 馬醉木 201905  
鳶の春蒼天はなほ上にあり 岩崎俊 201905  
一湾を迫り上がりたる春の鳶 和田照海 京鹿子 201906  
行く春のうぶすなの空鳶の空 土井三乙 風土 201906  
耳元に風切る羽音春の鳶 和田慈子 末黒野 201906  
春の鳶杭一本に身をゆだね 安斎久英 末黒野 201908  
春の鳶飛行機雲を追ひながら 安斎久英 末黒野 201908  
風強し城の高さに春の鳶 山田六甲 六花 202003  

 

2020年4月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。