春三日月      28句

花にほふ霞の空をながむれば

おぼろけならぬ春の三日月   後鳥羽院

作品
作者
掲載誌
掲載年月
茅渟の海春三日月と歩きけり 西田美智子 200007
息かけて春三日月を膨らます 小澤克己 遠嶺 200205
雨止んで春三日月の光り出す 須賀敏子 あを 200304
一粒の真珠にふれし春三日月 環順子 遠嶺 200305
何盛らむ春三日月の金の皿 岡田章子 ぐろっけ 200307
姿見に鎖骨の白し春三日月 佐藤仁 200506
人形が春三日月を椅子にして 市川英一 遠嶺 200606
金星と春三日月と艪の音と 宮澤さくら 遠嶺 200707
音読の目頭滲む春三日月 飯田明己 遠嶺 200707
陰山の春三日月に犬吼ゆる 松崎鉄之介 200707
春三日月一刻千金の砂漠かな 渡辺玄子 酸漿 200707
春三日月姨捨山の肩に出づ 片山博介 春燈 200812
療養所発終バスや春三日月 瀧春一 深林 200901
厳かな春三日月や婚の帰途 泉田秋硯 200906
春三日月佳きを詠めと尖りけり 竹内慶子 春燈 201006
春三日月ときには天も謡ふかな 庵原典子 201006
立春の三日月金星寄り添える 澤浦緑 ぐろっけ 201105
旅の果て春三日月となりにけり 渡辺八枝子 万象 201108
客送り春三日月を見上げたり 須賀敏子 あを 201205
お弁当二つぶら下げ春三日月 福島松子 ぐろっけ 201207
春三日月退職の荷は軽くあり 能村研三 201405
磯に立ち春三日月をなぞりけり 宮田香 201406
春三日月鏡の中のどこに置こ 上野紫泉 京鹿子 201506
風音は春三日月の吐息とも 望月木綿子 201706
止り木にしたき三日月春めけり 石黒興平 末黒野 201805
駅を出て春三日月を真向ひに 齋藤朋子 やぶれ傘 201806
道連れの春の三日月そして鼻 陽山道子 船団 201809
春三日月女子パシュートの足六本 陽山道子 船団 201809
パスワードときどき忘れ春三日月 陽山道子 船団 202006
春三日月魔女の残像のこりたる 佐藤千恵 京鹿子 202308

 

2024年2月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。