春大根      67句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
春大根膝から下が裂けてをり 大山文子 火星 199906
八ケ岳背にして洗ふ春大根 仲山秋岳 春耕 199907
春大根長きレシート受けとりぬ 星野早苗 空のさえずる 200002
夕暮や春大根の灯りたる 彌榮浩樹 銀化 200006
もらひたる春大根の男振り 嵯峨根鈴子 火星 200006
初孫の二等身なり春大根 江倉京子 あを 200105
花束のやうに括られ春大根 杉浦典子 火星 200105
春大根載せて戻りし乳母車 小田元 六花 200204
春大根積む車ごと洗ひをり 小田司 馬醉木 200204
短かく太く自給自足の春大根 伊藤白潮 200304
シャリッと噛む春大根のいさぎ良し 関口ゆき あを 200304
世尊院に春大根を抱へ入る 石脇みはる 200306
春大根髪根ねんごろなりしかな 斎藤棹歌 200306
放映す春大根とわが街と 橋本幸 帆船 200306
春大根抜く妻の腰ふつくらと 藤野力 馬醉木 200306
春大根見事なる土つけてをり 中山世一 百鳥 200307
神奈備の村人が売る春大根 賀山秀子 ぐろっけ 200308
じぐざぐに春大根の穴がある 栗栖恵通子 200405
火の鍋の春大根につきつきり 中村恭子 200405
春大根新居への道遠からず 鈴木實 百鳥 200405
寄付の丸三宝に春大根 東亜未 あを 200504
春大根咲けり隣は休耕田 橋本幸 帆船 200506
黙示録春大根の抜かれあり 高橋将夫 星の渦 200507
春大根首をきれいに洗はるる 福井隆子 対岸 200606
春大根雪より長く掘りだされ 坂林智代 対岸 200606
欲ばりて春大根を両手にす 苑実耶 200607
庖丁式終へ配らるる春大根 和気永子 万象句集 200703
春大根を抱き寄せ運ぶ老夫婦 北川美美 200705
抱き来て嬰ほどもある春大根 小島みつ代 200705
舌先のひりと膾の春大根 落合由季女 雨月 200706
春大根供へてありぬ地蔵堂 青山悠 200707
新妻の両手に余る春大根 津田礼乃 遠嶺 200707
みやげにと春大根を土つきで 佐藤静子 やぶれ傘 200806
ル・クレジオずるずる読めり春大根 大鋸颯人 炎環 200905
ふるさとの土少し付け春大根 松岡和子 200905
帰国子の日本むさぼる春大根 増田大 春燈 200905
夕厨煮くづれ早き春大根 松岡和子 200905
坪ほどの庭に育てし春大根 網野茂子 酸漿 200906
かたすみに採り残されて春大根 北川とも子 ぐろっけ 200906
暖かき日を待ちわびつ春大根 井関祥子 酸漿 201007
テツ子製春大根といふ至福 稲畑廣太郎 ホトトギス 201103
前菜は花の形の春大根 鈴木照子 201104
飴色に炊く春大根妣の味 伊藤憲子 201105
春大根主役に据ゑる料理店 堤節子 ぐろっけ 201106
春大根バーコード付け入院す 蓮尾みどり ぐろっけ 201107
みささぎのそびらに育つ春大根 能村研三 201205
百円のほまちの店や春大根 熊切修 末黒野 201206
火を噴く山裾野に育つ春大根 木内徴子 万象 201207
天麩羅に春大根の卸し添へ 稲畑汀子 ホトトギス 201304
輪切りなる春大根のうすみどり 山田六甲 六花 201405
草濡れて土ぬれてゐる春大根 箕輪カオル 201407
春大根一人暮しも八年に 伊吹之博 京鹿子 201407
釜揚げの白子におろす春大根 落合由季女 雨月 201412
旅間近春大根をもてあます 赤座典子 あを 201505
父母捨つるごとく家売る春大根 荒木甫 201507
春大根さげて和尚の戻りくる 秋山信行 やぶれ傘 201606
手をかけた分だけ辛い春大根 高橋将夫 201607
喪の服のまま刻みをり春大根 齋藤厚子 201705
春大根葉まで美味しく頂きぬ 久保晴子 雨月 201706
春大根の二股売られ直売所 新井八重子 末黒野 201706
春大根背伸びの肩のつやつやと 松橋輝子 末黒野 201706
春大根まとはる土のやはらかき 榎本秀治 201706
春大根抜かれ観念並びけり 平野多聞 201807
春大根婆が背負へば風蒼し 伊庸昌枝 201902
お下がりの春大根を横抱きに 佐藤信子 春燈 201906
春大根酢漬け土産に友の来る 田中藤穂 あを 202104
軒先の無人販売春大根 平野無石 202105

 

2022年2月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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