玫 瑰      94句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
玫瑰の実よ海の色雲の色 稲畑汀子 ホトトギス 200508
玫瑰や大平原をゆくヴォルガ 山本喜朗 雨月 200511
夕潮に玫瑰は実をかがやかす 吉村一郎 百鳥 200511
玫瑰や夕日したたる地曳網 石原光徳 酸漿 200609
玫瑰や浜辺に長き椅子一つ 稲辺美津 遠嶺 200609
玫瑰や東京兵庫人もゐる 嶋田一歩 ホトトギス 200610
玫瑰や砂丘に来れば人は散り 嶋田一歩 ホトトギス 200610
玫瑰の咲きし砂丘に年尾句碑 嶋田一歩 ホトトギス 200610
玫瑰や宗谷岬に夕日今 阿部悦子 酸漿 200707
其処ここに玫瑰香る陸奥路行く 伊藤稔代 200710
玫瑰や返すことなき波つづく 神保みね子 酸漿 200711
玫瑰や視野のかぎりを波頭 木上卓衛 200711
玫瑰の葉のみどり濃し秋日和 永田二三子 酸漿 200712
実玫瑰残りし花もちよつとある 鳩田一歩 ホトトギス 200802
近づいて見ればこんなに実玫瑰 鳩田一歩 ホトトギス 200802
年尾句碑に侍る句碑建ち実玫瑰 鳩田一歩 ホトトギス 200802
玫瑰を百花のひとつ百花園 宮津昭彦 200807
玫瑰や一線寄する波頭 定梶じょう あをかき 200808
玫瑰に思ひを寄せて一句得し 泉田秋硯 200808
玫瑰や佐渡の島影遙かなる 飯田角子 酸漿 200810
玫瑰や親潮と思ふ海のいろ 佐藤健伍 200810
種多き玫瑰の実の甘酸つぱ 勝野薫 ぐろっけ 200811
言あらきことの親しき実玫瑰 粕谷澄 馬醉木 200812
玫瑰に故郷の海を想ひけり 遠藤和彦 彩雲 200901
渾身の紅南限の玫瑰に 松井志津子 200908
玫瑰やむかし喧嘩は素手素足 加茂達彌 200908
玫瑰やタンゴの茶房去り難き 神田恵琳 春燈 200909
玫瑰の丘を過ぎゆく五能線 米須あや子 遠嶺 200910
玫瑰やオホーツクの海に足濡らす 鈴木多枝子 あをかき 200911
引く波の夕日を返す実玫瑰 黒滝志麻子 末黒野 200911
玫瑰や昼の灯台此方向きか 天野正子 201001
玫瑰のその花の色深めをり 青木政江 酸漿 201008
玫瑰や原生花園去り難く 中田のぶ子 ろんど 201009
玫瑰やたちまち海霧に消ゆる海 根橋宏次 やぶれ傘 201009
玫瑰の花の彼方や佐渡ヶ島 花岡豊香 酸漿 201009
玫瑰や右に左に海がある 小形さとる 201010
玫瑰や子は国を去り母を去り 長山あや ホトトギス 201011
実玫瑰川を離るるフルマラソン 園部早智子 ろんど 201101
玫瑰や未来てふ語のなつかしき 山下青坡 201105
玫瑰の刺に阻まれ庭手入 稲畑汀子 ホトトギス 201107
県公館玫瑰の咲く車寄せ 大西和子 ぐろっけ 201108
玫瑰の開けば臍の笑ひけり 本多俊子 201109
玫瑰の花の小径や波の綺羅 堺昌子 末黒野 201109
大津波玫瑰の歌碑洽しや 本多俊子 201110
玫瑰や人馴れのして北狐 田下宮子 201110
玫瑰の花を見てゐる像を見る 稻畑汀子 ホトトギス 201207
散ればすぐ玫瑰は実にオホーツク 土屋草子 ろんど 201310
玫瑰(はまなす)や沖の寂しき日本海 土屋草子 ろんど 201311
石狩の野面に暮るる実玫瑰 赤川誓城 ホトトギス 201403
玫瑰や外国船の白き水脈 松木ひろ ろんど 201409
玫瑰や古びし墓に星条旗 岡本尚子 風土 201411
風に押され玫瑰の岬巡りけり 岡本尚子 風土 201411
実玫瑰石になりゆく無辜の民 土屋草子 ろんど 201412
玫瑰やむかしは沈みやすき艦(ふね) 加茂達彌 201505
玫瑰や鳥海山より朝日さす 渕上千津 201507
振り向けば玫瑰は香を放ちけり 田中佐知子 風土 201508
玫瑰や歩けば餅のやうな砂急に鳥取 山田六甲 六花 201508
玫瑰の花見付けんと浜歩く 田部井幸枝 201509
玫瑰や五浦の潮の藍深し 藤沢秀永 201509
玫瑰や砂丘につづく靴のあと 大橋伊佐子 末黒野 201510
玫瑰の棘に破れて風ゆけり 住田千代子 六花 201510
祝ヤスコ句集『玫瑰』 山田六甲 六花 201603
雪中に咲くと玫瑰咲きにけり 山田六甲 六花 201603
玫瑰に次の莟のふくらめる 山田六甲 六花 201605
玫瑰や近づきすぎて万の刺 加藤みき 201608
玫瑰や砂礫をわたる水の音 箕輪カオル 201609
玫瑰や「沖」に幾たり英子さん 千田百里 201609
玫瑰のとげとげの先晴れ渡る 加藤みき 201609
玫瑰や潮の香満つる無人駅 渡会昌広 馬醉木 201610
玫瑰や釣り船沖に停まりたる 尾崎千代一 末黒野 201610
玫瑰や北大寮歌口遊む 遠藤逍遙子 風土 201610
駅前に玫瑰(はまなす)咲いて汐の風 本田武 やぶれ傘 201610
玫瑰や鯨御殿のいま昔 坂口郁子 末黒野 201611
石狩の風は饒舌実玫瑰 稲畑廣太郎 ホトトギス 201710
玫瑰へ灯台の影のびゐたる 原田しずえ 万象 201710
玫瑰やいつもどこかに地鳴きかな 山本とく江 万象 201710
石狩浜地を這ふやうに実玫瑰 落合裕子 万象 201712
玫瑰の凍て実に潮の跡著し 林陽子 万象 201803
玫瑰のひとひら散りし白砂かな 延川五十昭 六花 201807
玫瑰(はまなす)や波は光を抱え去る 水野恒彦 201808
玫瑰や白兎の沖を見て飽かず 藤生不二男 六花 201809
玫瑰の実や夕映の沖に島 升田ヤス子 六花 201809
玫瑰や文ある瓶の漂着す 平居澪子 六花 201809
玫瑰や鰐の背中に似し岩場 延川五十昭 六花 201809
玫瑰を垣根としたる住居あり 平居澪子 六花 201810
玫瑰や終着駅の海の青 片桐紀美子 風土 201810
日本海を染める夕日や玫瑰も 伊藤昌枝 201904
玫瑰や灘のひかりの束なして コ井節子 馬醉木 201908
玫瑰や落暉に番屋燃え尽す 川内谷育代 馬醉木 201912
佐渡島夕日とどむる実玫瑰 太田チヱ子 末黒野 202001
玫瑰の赤白特攻基地の跡 石川東児 202011
玫瑰やなべてひそやか浜の荘 大木さつき ホトトギス 202012
玫瑰の花の香纏ひ旅終へし 稲畑汀子 ホトトギス 202108
もう旅も思ひ出ばかり玫瑰に 稲畑汀子 ホトトギス 202108

 

2022年8月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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