133句

今ぞ知る二見の浦の蛤を貝合とておほふなりけり   西行

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
蛤のかたりことりと蓋あくる 福盛悦子 雨月 199806  
濤高き日や蛤吸の身の窶れ 中原道夫 銀化 199904  
蛤汁の春の濁りを啜るなり 小林鱒一 天牛 199904  
蛤やいぶせきものに港の灯 鷹羽狩行 199905  
蛤の懸けたる虹と思ひけり 菅原鬨也 199905  
泣き寢入る一間があらば蛤に 中原道夫 銀化 199905  
蛤の鍋を囲みてクラス会 赤池貴のえ 春耕 199907  
蛤の笑ひし闇をふり返る 奥田筆子 京鹿子 199908  
蛤汁のほどのにごりのよかりけり 能村登四郎 芒種 199911  
蛤つゆに夕づつの沖蒼くあり 瀬戸悠 風土 200005  
蛤つゆを啜り老生いとけなき 緒方敬 200005  
九十九里の蛤なかなか手強くて 浜口高子 火星 200006  
蛤の殻に残れる貝柱 高橋将夫 200006  
ラッコにはぜいたくならず大蛤 鶴目鯛遊子 六花 200006  
焼いて食ふ蛤骨を持たざりき 保坂加津夫 いろり 200007  
蛤に前世のことを尋ねけり 小澤克己 遠嶺 200008  
蛤のあきらめるまで掬ふ灰汁 浜口高子 火星 200008  
蛤や腹話術師にやや翳り 田中亜美 海程 200008  
守るもの何も持たねど蛤です しおやきみこ 船団 200010  
はまぐりのとうとう白状せぬ一個 村田冨美子 京鹿子 200106  
貝供養蛤投げて海さはがす 小堀眞由美 200106  
蛤のしっぺ返しの汐つぶて 池田かよ ぐろっけ 200106  
汐とばす蛤すぐに売り切れし 池田かよ ぐろっけ 200107  
蛤を夜更けに置いてゆきし友 能村登四郎 羽化 200110  
蛤のつぶやきなりし泡にて 高橋将夫 200204  
蛤の哄笑ふたつ湯につかる 野中亮介 馬醉木 200206  
前掛で大蛤を拭ひけり 山尾玉藻 火星 200206  
蛤を焼き夕ぐれを愉しめり 太田土男 百鳥 200208  
蛤に前世のことを聞いてをり 小澤克己 春の庵 200305  
蛤や火を放ちをる御所車 栗栖恵通子 200306  
孫遠しせめて蛤すまし汁 片渕清子 ぐろっけ 200306  
蛤を掘り当てしより弾みつく 中村房子 馬醉木 200307  
蛤鍋のなにも加へぬ奢りかな 浅井青二 雨月 200307  
蛤の鳴いてとぢたる文庫かな 松本きみ枝 遠嶺 200309  
特大の蛤すずめ歩きせり 伊藤白潮 200311  
ぱかと殻開き焼蛤の艶 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404  
江戸前の主頑固や煮蛤 稲畑廣太郎 ホトトギス 200404  
音させて蛤ふたつづつ洗ふ 米澤光子 火星 200406  
蛤の袋に紐をかけてをり 高橋将夫 200406  
蛤のてつきり舌と思ひたる 高橋将夫 200406  
蛤や織田が火攻めの城の跡 久保一岩 雲の峰 200406  
蛤に衣を着せる人形師 小林朱夏 200407  
蛤の分相応の水を吐く 貝森光大 六花 200407  
蛤や厨の窓に昼の月 立脇操 雲の峰 200407  
蛤の前歴猛き雉子なりし 伊藤白潮 200412  
喜びの席蛤のすまし椀 芝尚子 あを 200504  
焼蛤もんどり打つて口開く 風間史子 200505  
蛤が器はみ出すうしほ汁 杉山喜代子 帆船 200505  
揖斐川や傘雨の句碑も焼蛤も 荻野嘉代子 春燈 200506  
蛤の夜の桶より怒濤音 小澤克己 遠嶺 200507  
蛤や砂紋の恋を殻に秘め 荻野千枝 京鹿子 200507  
蛤と海雲が籠の中にあり 高橋将夫 星の渦 200507  
ばか、はしら、かき、はまぐりや春の雪 久保田万太郎 春燈 200603  
椀の中蛤ひとつすまし顔 広瀬栄子 四葩 200606  
蛤の汁あしらひし奢りかな 荒川清司 遠嶺 200606  
蛤を足でとらへし九十九里 鈴木多枝子 あを 200606  
あっかんべして蛤の焼かれおり 岐部陽子 八千草 200609  
どれも縞濃し蛤の自国産 伊藤白潮 200704  
即身や蛤は舌出し尽くし 小形さとる 200705  
蛤の秘めてゐさうな如意宝珠 高橋将夫 200706  
蛤をひと晩寝かせ雛まつり 笹村政子 六花 200706  
白蛤の膾の味よ松に風 田口鷹生 200801  
地震の夜や蛤高く潮を吹き 塩路隆子 200804  
蛤を掘る足裏に太平洋 齊藤實 200805  
はまぐりのことりことりと遊ぶかな 米澤光子 火星 200805  
取り逃し無念と覗く馬蛤の穴 稲崎秋治 200806  
蛤の火刑や人は唾を呑み 泉田秋硯 200807  
焼蛤こころの殻のひらく音 後藤眞由美 春燈 200807  
蛤鍋やくすぐつて取る貝柱 神山志堂 春燈 200807  
おごそかに開く蛤うしほ汁 木村美猫 ぐろっけ 200905  
蛤の舌に触れやる夜更けかな 石田静 200906  
蛤の陰になじんでゐたりけり 齋藤朝比古 炎環 200907  
蛤汁のにごり礁に雨降れり 中尾杏子 200907  
蛤を盛りたる遊戯の器かな 高橋将夫 200907  
迷ひなど無くて蛤焼いてをり 遠藤和彦 遠嶺 200908  
蛤の目覚め口より泡を吐く 久保東海司 200908  
どう見てもこの蛤に負けし椀 山仲英子 201004  
蛤焼く泣くだけ泣かす網の上 布川直幸 201004  
蛤が夢を見てゐる手桶かな 高橋将夫 201006  
焼蛤海上七里晴渡る 延広禎一 201006  
あんぐりと焼蛤の泡かな 石脇みはる 201006  
伊賀の里蛤汁に食進む 小浦遊月 酸漿 201010  
蛤のひらけば椀にあまりけり 水原秋櫻子 馬醉木 201103 『緑雲』
蛤の粋に煮上る老舗かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201104  
蛤の閉ぢたる殻の闇一つ 外川玲子 風土 201104  
白濁の蛤汁や宴半ば 宇治重郎 201105  
浦風や蛤つゆのみつばの香 小川玉泉 末黒野 201105  
余震また余震蛤砂を吐く 田村園子 201106  
大いなる蛤椀を艶めかす 山本浪子 風土 201106  
不眠症の蛤今朝も増えてゐる 鴨下昭 201107  
宅配の郷の蛤鳴く夕べ 土田亮 末黒野 201108  
はまぐりの鳴く厨房の愚婦たりし 丸山佳子 京鹿子 201201  
シゴトノハナシ蛤のすましかな 常田創 201206  
四時頃の焼はまぐりと白い月 竹内悦子 201206  
蛤の大いなる息かかりたる 岩下芳子 201306  
蛤の数を数へる海がある 鴨下昭 201306  
蛤の奢る夕餉のすまし汁 小泉欣也 ろんど 201306  
蛤の紋に潮騒聴こへくる 伊藤厚子 ろんど 201306  
蛤を買うて往復七千歩 松岡悠喜夫 ぐろっけ 201307  
屋形船さゆれ蛤焼く煙 鈴木良戈 201405  
縁結ぶ蒸し蛤の朱塗椀 片桐てい女 春燈 201406  
地震の夜の蛤高く潮を噴き 塩路隆子 璦別冊 201408  
蛤鍋や気随に遅きひとりの餉 溝内健乃 雨月 201506  
蛤の汁を盛る椀金模様 高橋明 末黒野 201506  
焼蛤海の記憶を吐き出せり 水野恒彦 201507  
結婚記念日蛤つゆの薄霞み 大川ゆかり 201507  
退屈な蛤ひゆうと水飛ばす 原田達夫 箱火鉢 201511  
蛤の目覚め口より泡を吐く 久保東海司 風鈴 201512  
はまぐりのとうとう白状せぬ一個 村田冨美子 京鹿子 200106  
はまぐりの雀を兼ねし縞の混み 伊藤白潮 200410  
ばか、はしら、かき、はまぐりや春の雪 久保田万太郎 春燈 200603  
冬深し買ふはまぐりの石の音 山本耀子 火星 200703  
はまぐりのことりことりと遊ぶかな 米澤光子 火星 200805  
はまぐりの鳴く厨房の愚婦たりし 丸山佳子 京鹿子 201201  
四時頃の焼はまぐりと白い月 竹内悦子 201206  
蛤やいまにみづみづしき西は 伊藤通明 201603  
蛤の二つをさまるお吸物 安居正浩 201606  
蛤の炭火にこぼす含み潮 樋口英子 201606  
蛤の殻も玩具に雛まつり 伊藤百江 春燈 201606  
蛤の眼覚め口より泡を吐く 久保東海司 201607  
石の下に蛤の鳴く冬どなり 荒井和昭 201701  
近海の蛤ですと店主笑む 宮崎高根 201705  
舌鳴らしけか蛤の潮汁 田中臥石 末黒野 201709  
蛤の年輪爪に数へをり 山田六甲 六花 201804  
大蛤見るも初めて夕餉とす 犬塚芳子 201804  
蛤の泡ぷくぷくと世を拗ねて 山根淑子 京鹿子 201805  
蛤のくらりとかしぎ口ひらく はしもと風里 201806  
はまぐりの青い灯もらす海いちまい 直江裕子 京鹿子 201809  
蛤吸のにごり程よき疲れかな 夏生一暁 馬醉木 201906  
蛤や五客の椀の輪島塗 藤岡紫水 京鹿子 201906  
蛤のささやき合うて海を恋ふ 大谷満智子 春燈 201907  
舌を出す蛤の殻突いてみる 有賀昌子 やぶれ傘 201907  

 

2020年2月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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