羽子板市      78句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
いつせいに鳩とび立てり羽子板市 岬雪夫 199905
羽子板市ゆっくり歩き羽根を買ふ 田中藤穂 水瓶座 200002
羽子板市帰り行交ふ入谷かな 松村武雄 200002
掏摸逃げる羽子板市の絵の中に 高瀬哲夫 200102
羽子板市抜けて麦とろ食うべけり 沢ふみ江 春耕 200102
塔の影羽子板市へかむさり来 沢ふみ江 春耕 200102
正面に連獅子据ゑて羽子板市 吉川智子 200103
うしろより羽子板市の手締かな 鰍澤真佐子 春耕 200103
後ろより手締めの上がり羽子板市 吉川智子 200103
汐汲の桶の揺れゐし羽子板市 吉川智子 200103
昨日まで羽子板市の立ちしとか 栗林眞知子 円虹 200203
うつくしき羽子板市や買はで過ぐ 高濱虚子 200212
伊勢勝と成駒屋並ぶ羽子板市 荒井正隆 200303
羽子板市突き上げられしごとき月 荒井正隆 200303
羽子板市両手に袋提げゐたる 山本田津子 200303
手締して羽子板市の空展く 飯田はるみ 築港 200303
江戸押絵たまちやんもある羽子板市 北村香朗 京鹿子 200304
菜箸を焦がし羽子板市近し 田村園子 200403
有終の宴に似たり羽子板市 伊藤早苗 200403
羽子板市炭火の匂ひいづこより 今瀬剛一 対岸 200502
羽子板市押し絵は板を食み出せり 高山志げる 築港 200503
聲嗄らし羽子板市の手締め人 木暮剛平 万象 200503
世を斬らむ武者のまなざし羽子板市 栗原紘子 200504
浅草の羽子板市の空青き 長沼紫紅 200504
傾城の美女と羽子板市帰り 館容子 200504
流し目をかく美しく羽子板市 杉良介 200512
半纏の手〆で送る羽子板市 森山のりこ あを 200602
羽子板市静かに誘ふ店に決め 森理和 あを 200702
羽子板市忘れてゐない父の声 前川明子 200703
羽子板市の裏通りなる玉麩椀 浜口高子 火星 200803
羽子板市の主人正座にかしこまる 田中豊子 200803
羽子板市あまたの視線飛びかへる 西岡啓子 春燈 200803
髪染めてはるばる来たる羽子板市 浜口高子 火星 200803
母在らばの懐古ひきずり羽子板市 佐藤史づ代 雨月 200803
助六が箱より出さる羽子板市 浜口高子 火星 200803
撫で佛羽子板市の帰るさに 長屋璃子 火星 200803
中日なる羽子板市の株の音かな 長屋璃子 火星 200803
星の出て羽子板市の混んできし 大西八洲雄 万象 200803
くわんおんに裏手ありけり羽子板市 深澤鱶 火星 200804
月冴えて羽子板市の活気かな 山田閏子 ホトトギス 200805
東京の羽子板市に夢ありて 大橋敦子 雨月 200901
流眄をやりすごしたる羽子板市 片山由美子 200912
羽子板市雨の初日となりにけり 片山由美子 200912
裏絵めくあたりに出でぬ羽子板市 片山由美子 200912
羽子板市売手は茶髪の黒絆天 藤野寿子 あを 201002
羽子板市背中に感じ居酒屋へ 森下賢一 春燈 201002
羽子板市江戸の名残の見栄を売る 上谷昌憲 201002
羽子板市あやしき路地のなほしづか 深澤鱶 火星 201003
足許に羽子板市の土鳩かな 大島英昭 やぶれ傘 201003
羽子板市むかし新門辰五郎 鈴木榮子 春燈 201102
羽子板市その片隅に凧並ぶ 水原春郎 馬醉木 201202
羽子板市今年の顔の楽しみに 鈴木撫足 春燈 201203
羽子板市客を見てゐる正座なる 大山文子 火星 201203
羽子板市まづ弁慶の買はれけり 平野芳子 馬醉木 201204
羽子板市ノーベル賞を高々と 鈴木直枝 ろんど 201204
狐火が火元か羽子板市炎上 鳥居美智子 万華鏡 201206
羽子板市羽根のみさげて抜けにけり 三輪慶子 ぐろっけ 201303
どの顔も勘三郎似羽子板市 三輪慶子 ぐろっけ 201303
東京へ出でて羽子板市に遭ふ 田中臥石 末黒野 201303
通院や妻は羽子板市の人 大坪景章 万象 201303
羽子板市やはり灯ともし頃がよき 瀧春一 花石榴 201312
羽子板市ひときは目立つ安倍総理 西田史郎 201403
「暫」のこの世窺ふ羽子板市 千田百里 201403
羽子板市薄墨色の雲を置き 細川洋子 201403
次々と羽子板市の手締めかな 橋場美篶 末黒野 201411
灯のともり押絵膨らむ羽子板市 松田明子 201504
羽子板市人出の上に月のあり 田中藤穂 あを 201602
羽子板市横目に抜けて神谷バー 金子正道 京鹿子 201703
遠山の晴間みじかし羽子板市 宮川みね子 風土 201802
羽子板市暮れて人出の華やかに 石黒興平 末黒野 201804
羽子板市売手買手の三世代 石黒興平 末黒野 201804
幸せの包み羽子板市の帰路 石黒興平 末黒野 201804
羽子のなき羽子板市となりにけり 松田明子 201806
白無垢も花魁もよき羽子板市 和田華凛 ホトトギス 201904
見舞品羽子板市に求めもし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
羽子板市終り地面の平らかに 小島良子 202002
お参りへ羽子板市を通り抜け 瀬島洒望 やぶれ傘 202003
羽子板市売手の英語巧みなる 石黒興平 末黒野 202104

2021年12月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。