ぎしぎし (羊蹄)   47句



作品
作者
掲載誌
掲載年月
ギシギシや更地途方に暮れてゆく 星野早苗 空のさえずる 200002
ぎしぎしや堤のぼるに前のめり 八木下巌 200107
千枚田の畦のぎしぎし吹かれづめ 松崎鉄之介 200207
ぎしぎしや午後は衰ふ沼の照 吉田三保 200207
ぎしぎしやむかしは飯が欲しと泣き 木田千女 200208
ぎしぎしにすぐかへりたき一人旅 山田美恵子 火星 200210
ぎしぎしに爪をひらきて鴉降る 米澤光子 火星 200307
ぎしぎしや見えゐる魚に糸垂らし 戸栗末廣 火星 200307
ぎしぎしや鴉の水浴び大胆に 藤井良子 200406
ぎしぎし丈け関所抜け道閉ざしけり 伊藤京子 200407
子の頃はぎしぎし摘みて遊びしと 松尾緑富 ホトトギス 200411
強き節持つぎしぎしの片思ひ あさなが捷 200508
ぎしぎしやご近所だけの通り路 中島玉五郎 200706
ぎしぎしの穂の遊びけり畦の風 甲斐惠以子 200709
ぎしぎしの遊女の墓に影落す 石原光徳 酸漿 200808
手折らうとしてぎしぎしに拒まるる あさなが捷 200808
ぎしぎしやぬかるみ道に板敷かれ 大崎紀夫 やぶれ傘 200808
ぎしぎしや道に長靴跡つづき 大崎紀夫 やぶれ傘 200906
ぎしぎしや石碑古びし村の口 豊田都峰 京鹿子 200909
湖に出る道にぎしぎし踏まれたる 大崎紀夫 やぶれ傘 201007
ぎしぎしや農婦が通ふ廃線路 柴田志津子 201107
ぎしぎしやひよろり日のうち影のうち 遊橋惠美 風土 201207
ぎしぎしや幼名呼びて笑ひ出す 高倉恵美子 201208
はにかみの色ぎしぎしに畷かな 工藤ミネ子 風土 201209
ぎしぎしや河漲りて急ぐなし 深澤鱶 火星 201209
ぎしぎしや下校の子らの手が触れて 安藤久美子 やぶれ傘 201211
ぎしぎしも虎杖も野の一部分 稲畑汀子 ホトトギス 201305
ぎしぎしや夕日受けつつ下校の子 矢野百合子 201409
ぎしぎしや川の出合ひは渦巻いて 大崎紀夫 虻の昼 201510
ぎしぎしや引込線の錆レール 松尾龍之介 201510
残雪の羊蹄眩し神在す 大角麻理子 百鳥 200407
羊蹄や黄泉の国など知りませぬ 竹内悦子 200507
羊蹄や川幅に水滔滔と 加藤みき 200606
羊蹄や人の千年変わりなし 小形さとる 200806
羊蹄に貼りつく瑞雲夏はじめ 岸田爾子 201009
羊蹄や血圧計と心電図 竹内悦子 201209
羊蹄花に行く手阻まる川原かな 荒井和昭 201708
ぎしぎしの花より低き王の塚 柴田志津子 201806
風のこゑ集め羊蹄花ひらく コ田千鶴子 馬醉木 201808
羊蹄花の風に吹かれてゐる空地 渡邊孝彦 やぶれ傘 201907
ぎしぎしや木槌を打ちて呼ぶ渡舟 間宮あや子 馬醉木 201908
ぎしぎしの花カギかけたかなかけたかな 笹村ルル 201910
羊蹄花を引きちぎり子は反抗期 鈴木幾久 馬醉木 201911
羊蹄を咲かせ大池静かなり 住田千代子 六花 202110
羊蹄や野川に軋む水車 岡野里子 末黒野 202208
羊蹄の花咲く土手を散歩する 黒澤次郎 やぶれ傘 202210
羊蹄と競ふがごとく鋤つかふ 小坂尚子 202210

 

2023年3月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。