褞 袍     27句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
放哉忌くちやくちや置かる褞袍かな 中井和子 200007
避難子に先づは褞袍をを羽織らせる 品川鈴子 船出 200104
婿殿に仕立直しの褞袍かな 谷渡末枝 万象 200212
懐かしき想ひ膨らむ褞袍かな 増田祐三 帆船 200303
残照や褞袍の似合ふ兄なりき 吉田明子 200403
褞袍着て思考回路を弛めたる 瀬下るか 200501
弁天や褞袍買ひたる中書島 竹中一花 200603
てのごひと褞袍で語る民話かな 加藤美栄子 万象 200703
夕星にまだ一ときの褞袍かな 戸栗末廣 火星 200704
ふるさとの日を含みたる褞袍着る 山崎祐子 万象 200803
着慣れたる褞袍の綿を替へらるる 山田六甲 六花 200811
亡き父の褞袍姿を思ひ出す 山内四郎 春燈 200905
褞袍着て火鉢囲んで我慢会 栗田武三 ぐろっけ 200911
山家にて形見の褞袍手放せず 品川鈴子 ぐろっけ 200911
百までは長らふと言ひ褞袍着る 大西八洲雄 万象 201101
みよしのの外湯戻りの褞袍かな 丸山照子 火星 201102
褞袍着て百歳までは長らへん 大西八洲雄 万象 201103
褞袍さへ女幹事は着こなせり 大西まりゑ 酸漿 201106
捨てず着ず柳行李の縞褞袍 塩路隆子 201201
褞袍着て思案の字宙膨脹論 村高卯 201202
褞袍着て見る月蝕は天心に 中尾廣美 ぐろっけ 201203
お仕着せの褞袍すつかり気に入らる 柿本麗子 千の祈り 201307
子も孫も妣の褞袍の温もりを 水野範子 ぐろっけ 201403
遠く来て短き旅の褞袍かな 福山和枝 201403
褞袍着て国の行く末考へる 安居正浩 201503
褞袍宿トンネル幾つ抜けて来し 佐々木新 春燈 201503
頭から猫の目指すは縞褞袍 岡田桃子 201604

 

2021年12月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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