田 楽       82句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
田楽や政治談義も此処いらで 稲畑廣太郎 ホトトギス 199903
田楽や客人の数よみ違へ 稲畑汀子 ホトトギス 199903
幕あひの菜飯田楽いただかな 大橋敦子 雨月 199905
田楽を食べつつ巴里の話など 金森教子 雨月 199907
話題変ふ茄子の田楽追加して 加藤真起子 火星 199909
田楽のための豆腐を麓より 水内慶太 銀化 200006
田楽やどないもこないも海と空 男波弘志 200106
田楽を首伸ばし食ふ老二人 竹内旦 百鳥 200106
口汚し味噌田楽の串を積む 岡本幸枝 ぐろっけ 200205
田楽や山湖のひかり夜に入る 大串章 百鳥 200206
田楽舞の笛と競へり深山蝉 横林誠二 200210
草萌えて人湧く金砂の大田楽 松崎鉄之介 200306
田楽と五目むすびのランチかな 井上みち子 帆船 200306
田楽や京の塗物美しき 仙石君子 雨月 200306
金砂田楽水木浜の春怒濤 松崎鉄之介 200306
金砂田楽春あけぼのを舞ひにけり 菊池ゆう子 200306
田楽に禁酒あやしくなつてをり 海輪久子 円虹 200307
田楽や地酒やおらが世となんぬ 海輪久子 円虹 200307
田楽や奢りし舌の果ての味 藤岡紫水 京鹿子 200407
田楽をやたら返して夫が居る 秋千晴 200408
田楽の串を並べて笑ひ合ふ 小林朱夏 200505
田楽や祖先たどれば三河武士 篠田たもつ 対岸 200506
田楽や妻には妻の五十年 水原春郎 馬醉木 200506
田楽屋この梯子段のぼれとは 井上信子 200507
田楽や愚痴もほどほど混じりたる 苑実耶 200508
田楽と城のみ上野市の記憶 丁野弘 200603
田楽や壁にめくれて写楽顔 鷹羽狩行 200604
田楽や句会くづれの御一行 鷹羽狩行 200604
長良川の取水口過ぎ田楽茶屋 松崎鉄之介 200705
田楽を食べに朱の橋渡りけり 杉浦典子 火星 200705
養殖の田螺田楽そろりかむ 長崎桂子 あを 200706
田楽や方言いまだ抜けきらで 奈辺慶子 雨月 200706
かの子忌やちち・はは・はふと焼田楽 山元志津子 八千草 200708
田楽や老いたる母の骨太く 金井充 百日紅 200711
武骨なりし父の墓には味噌田楽 新関一杜 京鹿子 200804
田楽の味噌に老舗のかくし味 稲畑汀子 ホトトギス 200804
田楽の熱し約束思ひ出す 藤井寿江子 馬醉木 200804
田楽の三五十五の串並ぶ 三輪温子 雨月 200807
田楽にうれしう舌を焼かれをり ことり 六花 200902
先づ箸に田楽の香の及びけり 須藤トモ子 200905
田楽や荒るるにまかす山の雨 松橋利雄 春燈 200905
田楽の今も昔も二軒茶屋 島貫寿恵子 雨月 200906
田楽の木の芽を採りに行きしとか 中田みなみ 201005
忍者失す伊賀田楽に舌焼いて 山本耀子 火星 201007
田楽の八丁味噌も美濃国 片山博介 春燈 201007
薄造木の芽田楽歌舞伎茶屋 苑実耶 201106
田楽をはひふう喰うて別れけり 高橋泰子 201106
まなかひの木の芽田楽イースター 石脇みはる 201106
蔵まちや味噌田楽の焦げ匂ふ 鍋島広子 万象 201107
田楽の串にて余り味噌掬ふ 布川直幸 201204
田楽や雲一朶なき阿蘇寝釈迦 柴田佐知子 201205
田楽や忘れたふりもいいもんだ 中原幸子 船団 201206
田楽と酌めば山端の月を得む 豊田都峰 京鹿子 201206
味噌味の木の芽田楽二軒茶屋 辻香秀 201207
菜飯田楽帰国の夫に調ふる 藤原若菜 春燈 201207
田楽ややさしき嘘にちよと惚れし 土居通子 ろんど 201207
田楽や理不尽なこと申さるる 池田華甲 201208
田楽をかざし諷詠論を説く 木村享史 ホトトギス 201209
田楽に酒は手酌がよかりけり 木村享史 ホトトギス 201209
一串の芋田楽に故郷(くに)自慢 伊藤憲子 201211
田楽に吉野の旅を締めくくる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
山祇の出羽の田楽真四角ぞ 奥井あき 201306
芭蕉忌や伊賀田楽に舌焼いて 山本耀子 絵襖 201404
豆腐屋に田楽にほふ夕べかな 藤本千鶴子 火星 201406
木の芽田楽僧侶も藁の匂ひする 堀内一郎 堀内一郎集 201412
木の芽田楽ほとけの顔をして食べる 堀内一郎 堀内一郎集 201412
冬の日の田楽辻子の桂垣 田中貞雄 ろんど 201502
ゆたかなり田楽ありて酒ありて 中島芳郎 201505
蕗味噌の田楽卓に下戸二人 恩塚夕子 馬醉木 201506
田楽の串を重ねて伊賀なまり 宇都宮敦子 201605
田楽の味噌の焼きたる二枚舌 金子正道 京鹿子 201606
田楽食ぶ城下の昔巡り来て 浅井青二 雨月 201606
田楽のたれを甘めに連翹忌 安斎久英 末黒野 201607
春の雷豆腐田楽十六本 陽山道子 船団 201802
田楽の串を数へて笑ひ合ふ 小林朱夏 201803
田楽に顔を汚せる丹波の子 山田六甲 六花 201805
田楽の串信長が抜きにけり 高橋将夫 201807
田楽の串にこだはる女将かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
田楽の串振り田園交響楽 柴崎甲武信 春燈 201907
田楽の串より垂るる味噌の照り 山口郁子 末黒野 202007
田楽や厚き織部は祖母譲り 佐俣まさを 春燈 202106
諫言は田楽に串刺すごとく 高橋将夫 202107

 

2022年3月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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