防 風    59句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
防風摘むもどきありなば心せむ 大橋敦子 雨月 199904
防風摘む背ナの立山雪すこし 清水延世 春耕 199905
防風摘む砂美しと素手をもて 大橋淳一 雨月 199906
防風のまた埋もれてしまひけり 利根川博 銀化 200005
防風摘む賽の河原の入口にて 平かつえ 200008
潮木焚く煙にまみれ防風摘む 池内けい吾 春耕 200205
干満の少なき浜に防風掘る 石井たを子 200206
浜防風蛇籠に荒るる波の舌 渡辺昭 200206
掘る程に砂の湿りし浜防風 須賀悦子 ぐろっけ 200207
防風を蜑にまなびて掘りいでぬ 水原秋桜子 ぐろっけ 200303
防風とる砂浄ければひざまずく 大島咸来 ぐろっけ 200303
一尺の根は折るまいと防風掘る 須賀悦子 ぐろっけ 200303
防風摘む手触るとゆらぐ砂丘の墓 秋元不死男 ぐろっけ 200303
手の甲にくつ付くきらら防風掘る 池田かよ ぐろっけ 200303
防風ゆるく吹く青酢漸く垂れり 杉山杉風 ぐろっけ 200303
潮の香のをりをり強し防風摘む 大橋越央子 ぐろっけ 200303
美しき砂をこぼしぬ防風籠 富安風生 ぐろっけ 200303
砂山にかくれ去りたる防風掘 山口青邨 ぐろっけ 200303
かきわくる砂のぬくみや防風摘む 杉田久女 ぐろっけ 200303
流木の纏ひし藻屑防風摘む 鶴田武子 雲の峰 200304
潮騒や防風摘みのこぼす砂 越野蒼穹 銀化 200305
防風掘るさらさら砂の砂金めく 市川十二代 ぐろっけ 200306
摘みくれし角の防風も思ひ出に 桑田青虎 ホトトギス 200312
防風掘る世にはじめての日のごとく 岡井省二 省二全句集 200312
砂が目に痛き防風摘みにけり 今瀬剛一 対岸 200403
防風林来て火柱のどんどかな 土屋明子 百鳥 200404
浜防風夕日吹かれて撓みけり 岡本眸 200404
残りたる飛行機雲と浜防風 斉藤利枝子 対岸 200406
浜防風噛めば故郷の海鳴りす 内山花葉 200407
大潮の防風が咲きひらきたる 藤田あけ烏 草の花 200407
居酒屋の奥の一脚防風噛む 淵脇護 河鹿 200407
島泊り小皿にぎはす防風和へ 淵脇護 河鹿 200408
防風咲き白砂青松つづきけり 加地芳女 雨月 200409
虚子句碑の辺の防風を噛んでゐる 林典子 雨月 200503
防風やをんな砂丘の芯となる 淵脇護 河鹿 200506
防風を見せ合ひ砂丘歩きけり 清原彰子 河鹿 200507
防風掘る手に掴み出す日のぬくみ 淵脇護 河鹿 200507
防風に蝶のゆるりと触れゆける 清水伊代乃 酸漿 200510
転勤の荷かつぎに来て防風摘む 淵脇護 河鹿 200606
防風を摘むに塩田あとかたなし 二神節子 200707
防風摘み風と波音背にしたる 大崎紀夫 やぶれ傘 200806
防風を掘るまなかひに夫の舟 遠藤真砂明 200807
累卵の果ての砂やと防風摘む 松平菩提子 京鹿子 200807
防風とり母在りし日に及びけり 大嶋洋子 春燈 201005
防風つむ砂美しと膝をつき 大橋淳一 雨月 201406
防風掘る二尺の根っこ根こそぎに 横山昭子 雨月 201408
瀬戸の風伊予にやさしく防風摘む 大久保白村 ホトトギス 201508
風紋を来て防風に跼みけり 永淵惠子 201607
防風摘む声届かねば手を振りて 柴田昭子 雨月 201806
盛り土に珊瑚の欠片浜防風 須山漁師 末黒野 201908
小上がりや舟盛りに添へ浜防風 松本善一 やぶれ傘 201911
防風が籠いっぱいに光る午後 秋川泉 あを 202005
防風の嫩葉茹でをり海の音 田中藤穂 あを 202005
香のはしる濱防風を噛むかな女 佐藤喜孝 あを 202005
山盛りの防風のある直売所 秋川泉 あを 202005
浜防風天ぷらさくと香の清々 篠田純子 あを 202006
波ひかる日の防風を摘んでゐる 大崎紀夫 やぶれ傘 202105
好事家に粋を届ける浜防風 七郎衛門吉保 あを 202106
湯に放ちさくら色なる浜防風 秋川泉 あを 202106

 

2022年4月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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