46句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
しばらくは鷭鳴くを聞き猪ケ池 沢崎ゆきえ 春耕 199907
鷭の巣に濁り滾るや千曲川 小林碧郎 馬醉木 199908
鷭の子に蓮田の雨の荒々し 丸田余志子 馬醉木 200010
にはとりのさまに歩ける鷭赤し 黒田咲子 200207
池をゆく鷭に衆目集まれり 熊谷かよ子 200210
営巣を鷭が始めし風車村 岡田房子 酸漿 200306
大鷭の額の清し北風の中 浅野恵美子 酸漿 200404
小尻振り親の仕草を鷭の子も 平子公一 馬醉木 200408
鷭の子となにを語れる鯉の口 西山美枝子 酸漿 200410
繁る藻を乙字に割りて鷭寄り来 松浦途子 ぐろっけ 200412
鷭の子の中洲の葦をついばめり 江見悦子 万象 200507
鷭の親さあ移動ぞと岩に立つ 東亜未 あを 200509
雨意の風鷭の巣作り余念なき 足立典子 雨月 200510
一声の鋭し鷭の紅き嘴 赤座典子 あを 200605
川が海に変る大橋鷭くぐる 影島智子 200608
睡蓮の浮巣に覗く鷭の雛 竹内志げ子 酸漿 200608
鷭一羽水輪となつてしまひけり 川口襄 遠嶺 200609
鷭の子の取つ一てつけたるやうな足 吉田明子 200701
巣より鷭啼きて吾が子を引き戻す 坂上香菜 200805
鷭巣立つ有明の波掻いくぐり 益本三知子 馬醉木 200808
鷭の子のよろけついでに浮みけり 吉田明子 200809
塔望む子連れの鷭の漁りけり 北村淳子 ろんど 200909
雨止まず池の水際を鷭歩み 小川玉泉 末黒野 200910
鷭の子の浮き葉の下に潜りけり 有賀昌子 やぶれ傘 200910
浮草の中の塒や鷭鳴けり 関根喜美 200910
二羽の鷭角組む蘆をせせりたり 赤堀洋子 万象 201007
子の五羽と親ゐて鷭の一家たり 横山昭子 雨月 201010
鳰浮巣鷭の浮巣と訪ひにけり 横山昭子 雨月 201010
塔望む子連れの鷭の漁りけり 北村淳子 ろんど 201101
泥沼を駆けぬくる鷭冬めけり 広瀬俊雄 万象 201102
サンモリッツの湖畔に届く鷭の声 田中きよ子 酸漿 201103
古蘆や出入りの鷭の艶やかに 浅野恵美子 酸漿 201106
鷭の子の細首しゃんと力あり 岸本久栄 雨月 201211
吾を見て鷭の笑ひや昼中州 小澤菜美 201409
鷭の巣に水は砦として脆し 湯川雅 ホトトギス 201410
鷭の足くすぐつてゐる鯉の口 後藤眞由美 春燈 201412
鷭鳴いて筆を休める画布の人 西本才子 万象 201508
鷭鳴いて沼もいよいよ梅雨深む 内海良太 万象 201509
鷭鳴けり湖の上げたる月赤く 西村梛子 馬醉木 201709
鷭の子の水掻く巣屑つけたまま 大橋松枝 201807
立春の鷭がさかんに潜りけり 西野桂子 201905
点描の水鳥岸に鷭一羽 飯塚トシ子 202002
鷭の子の水面に遊ぶ陵の濠 平居澪子 六花 202010
冬の鷭一羽残らず岸にあり 黒澤次郎 やぶれ傘 202103
鷭の声まろび水辺をかがやかす 兒玉充代 202112
軽やかに堰すべり落つ春の鷭 平居澪子 六花 202206

 

2023年8月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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