荒 星     43句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
荒星のひとつをもいでピアスかな 津田このみ 月ひとしずく 199912
荒星の名に耐へ溪に隕つる音 中原道夫 銀化 200003
荒星の降りくる軒の凍豆腐 山田弘子 円虹 200004
荒星や子供の笛が藁の上 山田美恵子 火星 200004
荒星や二階にダンス教習所 寺田良治 船団 200007
荒星のひとつ穂高の壁へ飛ぶ 岡田貞峰 馬醉木 200101
荒星に和む眼の友ら老ゆ 金子兜太 海程 200101
猪喰つて荒星に吐く息太し 宮川杵名男 春耕 200104
荒星にまたも笑へる嬰児かな 伊藤格 200104
大比叡に荒星そろふ鬼やらひ 益本三知子 馬醉木 200105
荒星や上りの貨軍の地を揺すり 佐々木踏青子 200112
荒星やジョンとジョージの二重奏 小川えいいち 遠嶺 200203
雪安居越の荒星またたかず 根岸善雄 馬醉木 200204
悪させむとや荒星の出揃ふに 伊藤白潮 200302
荒星や夜行列車を降り立ちて 大和あい子 百鳥 200303
節の夜の荒星ひとつ連れもどる 北川孝子 京鹿子 200305
荒星や白菜の束トラックに 浦川聡子 水の宅急便 200305
銀杏散り荒星せまる夜となりぬ 針谷律子 八千草 200306
老杉に荒星増ゆる木曽泊 山口順子 200504
荒星を湖に落して北近江 駒井でる太 200505
荒星に布巾を干せば今日の行く 瀬戸悠 風土 200511
石舞台夜は荒星の声を聞く 今井松子 遠嶺 200803
荒星や蜜みつしりと冬りんご 内山花葉 200803
荒星を盃に受け友悼む 小山徳夫 遠嶺 200805
荒星の凍り初めたる大伽藍 中村恭子 200903
荒星のちかちか光る風の音 渡辺安酔 200903
荒星や魔法の杖の避雷針 柿沼盟子 風土 200904
荒星の貼りつく玻璃戸冴返る 吉田晴子 200905
荒星や稚き約束いまも掌に 上家弘子 ろんど 201003
荒星や子等には告げぬ夫のこと 笠井敦子 201103
荒星や昨日在りし人今日は亡く 千手和子 馬醉木 201104
荒星の中の一つや談志逝く 須賀敏子 あを 201112
父恋の荒星遠き近江かな 久保久子 湖心 201402
荒星を宝石箱に加へんか 七田文子 201803
荒星の一粒奮え恋人よ 坪内稔典 船団 201809
雌伏せる荒星どちの息づかひ 片山博介 春燈 201903
荒星や人は別れを繰り返し 山崎刀水 春燈 201903
荒星や母に貧り食う病 松井季湖 201904
荒星や母あんしんの乳ボーロ 松井季湖 202003
荒星の空が蓋する里神楽 柴田佐知子 202003
荒星よ宇宙の話老いの話 みぎわせり 船団 202006
一茶忌や田に荒星の落ちさうな 北村操 202110

 

2021年11月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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