青 野     57句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
那須五岳裾なだらかに青野なす
林翔
199907
青野ゆく小さからざる抱負ありて
窪田佳津子
雨月
199909
白亜紀の目玉は光る青野原
三宅やよい
玩具帳
200004
怒らぬから青野でしめる友の首
島津亮
海程
200006
青野電車背を傾けて赤子降ろす
立岩利夫
海程
200008
演習や青野の砲手気合入れ
山田緑光
海程
200010
雲流るはやさに気球青野原
柴田由乃
風土
200106
大青野歩きて心定まらず
大串章
百鳥
200109
鏡が見ている鏡の中の青野原
入江一月
船団
200109
クリオネの覗いてみたき青野かな
戸村よねこ
遠嶺
200110
桃いろの牛がゆたゆたゆたと青野
稲見光
船団
200201
ミステリーサークルが行く青野かな
大東由美子
火星
200207
鞄よりすこし見えゐる青野かな
佐藤喜孝
あを
200304
どこまでも続く青野を独りゆく
梶島邦子
築港
200309
トラックは幌はためかせ青野翔ぶ
橘澄男
山景
200408
塩にぎりひとつ頬張る青野かな
中和田洋美
万象
200409
雲あそぶ青野や麻は波うてる
瀧春一
常念
200606
大青野ほどの眠りを欲りにけり
高橋道子
200608
晴れ渡る空鳥葬の大青野
川口襄
遠嶺
200609
細きジーパンにて歩みたし大青野
折橋綾子
200609
青野にて肩のあたりの骨鳴らす
小形さとる
200610
馬の字がくづれて青野走りだす
直江裕子
京鹿子
200701
故郷の青野の風に浸りけり
丸山敏幸
200711
そっけなく別れてきたる青野かな
火箱遊歩
船団
200801
季語として青野と作り誓子の句
新関一杜
京鹿子
200806
某日や青野の風をリボンとす
豊田都峰
京鹿子
200807
青野ゆく雲生れやすく消えやすき
豊田都峰
京鹿子
200807
ブーメラン独り占めせる青野かな
苑実耶
200808
くびきとけアダムとエバの青野かな
西村純太
200809
宙に身を浮かばせてゐる青野かな
小澤克己
遠嶺
200908
少年は青野に犬を放しけり
笠井敦子
200908
峡を出て青野に貨車の長きこと
定梶じょう
あを
200909
青野原老師未完の旅に発つ
竪山道助
風土
200909
放牛の声伸びやかや青野ゆく 福田漣 201008
一面の青野の先の石鳥居 加藤みき 201009
馬駈くる青野の果てに噴くけむり 小野千枝子 万象 201108
阿蘇山の裾広漠の青野かな 中本吉信 201110
堀辰雄繙く青野風立ちぬ 土屋光男 春燈 201208
老いきつて母すみとほる青野かな 伊藤希眸 京鹿子 201209
嘶きがかたちとなりて青野くる 伊藤希眸 京鹿子 201209
青野へと目抜通りを山羊の群 谷口俊郎 201210
道祖神いのれば青野の風となる 豊田都峰 京鹿子 201210
半日は常念岳とゐる風の青野 豊田都峰 京鹿子 201210
お鉢めぐり青野広がるコリア山 土井久美子 201307
省略の多き日々なり青野行く 阪倉孝子 201408
清冽な水の香もして大青野 椿和枝 201508
なほ奥へ奥へと誘ふ青野かな 阪倉孝子 201509
青野ゆき童話の森に眠りけり 阪倉孝子 201511
五湖八海青野したがへ不二高し 石田きよし 201609
後ろより口笛の呼ぶ青野行く 阪倉孝子 201808
犬と少年青野の風となり駆くる 大畑善昭 201808
青野に立つ君よ攫うてくれまいか 天谷翔子 201809
青野行く果てにありしは月の舟 阪倉孝子 201911
ああここが私の母船青野原 火箱ひろ 202011
胸のうちたてがみ抱き大青野 阪倉孝子 202108
青野へと放たれてみな駿馬なり 柴田佐知子 202108
晴天へ続く青野や踏みしめて 三浦千恵子 末黒野 202208

 

2023年5月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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