青葡萄(青ぶどう・青ぶだう)        81句

楽音の粒青葡萄黒葡萄    森澄雄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雨音に言葉けされし青葡萄 水野あき子 遠嶺
199810
青葡萄笛吹川の水嵩む 皆川盤水 春耕
199909
青葡萄貴腐ともならで流離譚 中原道夫 銀化
199911
青ぶだう言葉はいつも貧しくて 岩岡中正 ホトトギス
200001
いのちとは透けてゐるもの青葡萄 岩岡中正 ホトトギス
200004
頬に痛き朝の日差や青葡萄 丹羽啓子 馬醉木
200010
雲上に十戸一寺や青葡萄 三嶋隆英 馬醉木
200010
雨粒のままに雨来て青葡萄 岡本眸
200011
青葡萄男ならば荒野をめざせ 塩見恵介 船団
200105
ここに胃があると疼くよ青ぶどう ロツキイ 六花
200107
走り書きの返事のように青葡萄 室田洋子 海程
200108
青葡萄通ひ慣れたる坂なれど 石橋翠 いろり
200108
月蝕を解く青葡萄皿に盛り 田村みどり 京鹿子
200109
雨粒の光つてゐたる青葡萄 有本惠美子
200109
視力救はるゼリーに透ける青ぶだう 田所節子
200110
青ぶどう老眼鏡で読む絵本 佐伯のぶこ 船団
200110
側に居てと繰り返す歌青葡萄 関薫子 百鳥
200111
ひしひしと蝉声迫る青葡萄 永田二三子 酸漿
200111
青葡萄日毎に鳥の声ましぬ 中村静枝 酸漿
200111
山坂の行き止りなり青葡萄 浅生圭佑子 海程
200111
使つてはたたむハンカチ青ぶだう 山田美保
200111
いま生きている透き通る青葡萄 松山律子 六花
200206
青葡萄おのれ除けば平均値 槻木珠美 銀化
200208
或る愛の出口を探す青葡萄 後藤志づ あを
200208
青葡萄甘くみられてしまひたる 高橋将夫
200209
目立屋の土間の明るし青葡萄 皆川盤水 春耕
200209
山風のときに高鳴り青葡萄 宮尾直美
200210
連山の夜明けのいぶき青葡萄 田中聡子 遠嶺
200308
青葡萄麓の灯またひとつ 稲辺美津 遠嶺
200309
星近き島より暮れる青葡萄 栗栖恵通子
200309
青葡萄犬に含めしことのあり 山荘慶子 あを
200309
身の丈にかなふ詩情や青葡萄 環順子 遠嶺
200310
青ぶだう詩集の中の銅版画 清水晃子 遠嶺
200310
青ぶだう一粒づつの和みかな 岡田千代子
200310
種飛ばし寮のはなしや青ぶだう 江坂衣代 百鳥
200310
東方は賢き方や青葡萄 柴田佐知子
200310
子と話し子が遠くなる青葡萄 前田永子
200310
青ぶだう晩学時に気弱なり 若林花枝
200311
青ぶだう一と日くもり日飢餓もなし 長屋璃子 火星
200312
濡れ髪のたしかな重さ青葡萄 橘沙希 月の雫
200404
青葡萄ロマネコンティの威厳かな 稲畑廣太郎 ホトトギス
200407
青葡萄富士を背に日を弾き 稲畑廣太郎 ホトトギス
200407
青ぶだう神学生の住まひをり 影山わこ 百鳥
200408
保育所に父母の集まり青葡萄 中島瑞枝 百鳥
200408
青葡萄寺も棚持つ葡萄郷 上石哲男 築港
200408
青葡萄すでに気分はブルゴーニュ 森理和 あを
200408
町なかの喫茶に育つ青ぶだう 安部里子 あを
200408
青葡萄娘は家を出ると云ふ 篠田純子 あを
200408
劣性遺伝証すメンデルの青ぶだう 小泉三枝 春燈
200410
七人の野球部員や青葡萄 須佐薫子 帆船
200410
ヨン様の潤みし瞳青葡萄 岡谷栄子
200411
街中に陣屋址あり青葡萄 仲山秋岳 万象
200411
古町や忌中の軒の青ぶだう 竹内弘子 あを
200411
青葡萄富士近付けて遠ざけて 稲畑廣太郎 ホトトギス
200507
誉め言葉少し聞きたし青葡萄 小林朱夏 200508
青ぶだう最晩年の犬の眼に 竹内弘子 あを 200508
やはらかき風につつまれ青葡萄 豊田作二 遠嶺 200509
眠る息泣く息のあり青葡萄 片岡静子 200509
捨て票になるやも青葡萄仰ぐ 田中藤穂 あを 200509
老犬の見上げる庭の青葡萄 芝尚子 あを 200509
青葡萄棚の一隅朽ちしまま 鹿野佳子 200510
青葡萄屈託のなき乱反射 篠藤千佳子 200511
地中海を吹いてきし風青葡萄 五十嵐暢子 対岸 200511
青ぶだうの風絵硝子の窓開く 鈴木和香 栴檀 200601
青ぶだう明日がひとつの誕生日 片岡静子 200609
青葡萄の影揺れ水底めきにけり 鵜沢千恵子 200610
青葡萄に饒舌の蜂纒はれり 鵜沢千恵子 200610
山の上に親子の集ひ青葡萄 鈴木石花 風土 200610
遺言を書いておかうか青葡萄 川口襄 遠嶺 200611
甲州の風の洗礼青葡萄 木暮陶句郎 ホトトギス 200612
青葡萄垂れて八十八番所 高橋さえ子 200612
アルザスの村々包む青葡萄 梶井和呼 酸漿 200702
シュヴァイツァー生家の軒も青葡萄 梶井和呼 酸漿 200702
ぎつしりと詰まりし未来青葡萄 浜田はるみ 遠嶺 200709
青葡萄病めるときもさびしい時も 定梶じょう あを 200709
山鳩の声が森より青葡萄 小林輝子 風土 200710
果樹園に過ぎし日の恋青葡萄 塩田博久 風土 200710
多弁なる人の手のなか青葡萄 黒澤登美枝 200711
秘め事のひとつの欲しき青葡萄 大西洵子 遠嶺 200711
粒ごとに陽の透き通る青葡萄 須藤トモ子 200712
知は力なり一房の青葡萄 東良子 首座星 200804

5/07/04  作成

08/07/06 追加