秋団扇     43句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
母留守のヘツドの上の秋団扇 田中佐知子 風土 199811
秋団扇使ふ黒門市場かな 飯塚ゑ子 火星 199812
朱色の祭一文字秋団扇 横倉由紀 船団 199902
秋団扇団扇差しごと仕舞はるる 林朋子 船団 199912
地震を待つやうに使ひぬ秋団扇 岡本高明 200009
秋団扇写楽の顔の歪みたり 荒井正隆 200011
秋団扇居留守をつかふことにする 中村立身 百鳥 200112
しばらくは身辺に置く秋団扇 倭文ヒサ子 酸漿 200112
故紙の束より抜き出して秋団扇 長谷川鉄夫 200112
閑かさや畳の上の秋団扇 藤稿みのる 風土 200201
いろいろのメモ書かれあり秋団扇 常坂幸次郎 帆船 200210
秋団扇上がり框の客に出す 二瓶洋子 六花 200212
キムチ屋のおばさんの秋団扇かな 山尾玉藻 火星 200311
秋団扇やうやく止みて寝落つらし 斉藤陽子 雨月 200312
出番待つ子方を煽ぐ秋団扇 菅原末野 風土 200412
秋団扇使うてゐたる余生かな 高橋将夫 200511
甲子園球場怒濤秋団扇 稲畑廣太郎 ホトトギス 200609
三男の嫁は末席秋団扇 篠田純子 あを 200611
棟梁のああせよかうせよ秋団扇 内藤呈念 ホトトギス 200702
十王に囲まれてゐる秋団扇 百瀬七生子 海光 200705
肝心な言葉避けをり秋団扇 前川明子 200712
楊貴妃の風貰ひけり秋団扇 阪本哲弘 200712
秋団扇まるで病歴自慢会 内藤呈念 ホトトギス 200801
何時からのまどろみ癖や秋団扇 北岸邸子 春燈 200911
朝顔の一と色描きの秋団扇 金澤明子 火星 200912
時折は人打つ真似の秋団扇 松本圭司 201011
狂言の土産に貰ふ秋団扇 増田一代 201011
つつしみは昔のことば秋団扇 長谷川翠 馬醉木 201012
秋団扇秋扇秋日傘行く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109
秋団扇昔の話したくなる 石田きよし 201111
病窓のベッドの日射し秋団扇 福田かよ子 ぐろっけ 201112
半切にどんとすし飯秋団扇 三橋早苗 ぐろっけ 201201
有耶無耶に話途切れぬ秋団扇 田岡千章 201301
古雑誌にまぎれてをりし秋団扇 長久保郁子 かさね 201311
秋団扇親の齢を聞き合いて 松川悠乃 ろんど 201312
秋団扇われに馴染みの風をくれ 加藤みき 201610
愛宕山に天狗のゐたり秋団扇 岩田洋子 201701
秋団扇笑顔とともにいただきぬ 都築繁子 201701
吹き漆に虫の屍や秋団扇 瀬川公馨 201712
日のとどく子規の机や秋団扇 森田節子 風土 201712
ゆるやかに使うてゐたる秋団扇 藤生不二男 六花 201912
胸の火をそっと扇ぐや秋団扇 高橋将夫 202011
秋団扇床几に薄日さしにけり 藤生不二男 六花 202012

 

2021年9月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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