秋の蝉 3     45句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
歌はずに地を這ふのみの秋の蝉 沼田巴字 京鹿子 201809
いつしかや木陰濃くなる秋の蝉 吉田順子 201811
霊園の木蔭や切に秋の蝉 谷村祐治 雨月 201811
赤松にすがりて鳴けり秋の蝉 福岡かがり 雨月 201811
秋の蝉いよよ昂る雨上り 加藤静江 末黒野 201812
あと一と日残す別離よ秋の蝉 小川すみれ 京鹿子 201812
秋の蝉平成の世を鳴き急ぐ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
俳磚に佇てば鳴き澄む秋の蝉 熊岡俊子 雨月 201910
名の流る名古曽の滝や秋の蝉 鈴鹿仁 京鹿子 201910
後退りしつつ鳴きをり秋の蝉 藤生不二男 六花 201911
夕空は雲のまんだら秋の蝉 吉田順子 201911
明日へ継ぐいのちの祈り秋の蝉 河口仁志 201912
チューブより搾りきるごと秋の蝉 岡本尚子 風土 201912
突けば飛ぶ哀れ七日目の秋の蝉 日置游魚 201912
津波跡まだありありと秋の蝉 安原葉 ホトトギス 202001
毎日を今日が最後と秋の蝉 伴明子 ホトトギス 202002
鳴かずして空を見てゐる秋の蝉 岩ア俊 202007
震災を地中に耐へて秋の蝉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
秋の蝉全ての雲が茜色 小山よる やぶれ傘 202010
秋の蝉落つは避けたき石畳 三木亨 202011
片仮名は乾いた文字や秋の蝉 吉清和代 202011
峡深き終着駅や秋の蝉 佐俣まさを 春燈 202011
明日へ継ぐいのちの祈り秋の蝉 河口仁志 201911
精一杯鳴いて暮るるや秋の蝉 喜田君江 末黒野 202011
物干のタオルにすがり秋の蝉 津野桂子 末黒野 202011
にぎにぎし墓地への道の秋の蝉 秋川泉 あを 202011
草に沈みなほ鳴き続く秋の蝉 上村葉子 風土 202012
錠剤のひとつ赤色秋の蝉 黒滝志麻子 末黒野 202012
故郷を捨てし歳月秋の蝉 井上和子 202105
街騒をはね返したる秋の蝉 稲畑廣太郎 ホトトギス 202109
悲鳴とも聞ゆ令和の秋の蝉 喜田君江 末黒野 202111
蟄居やも歌を忘るる秋の蝉 卯木尭子 春燈 202111
交はりて離れゆく道秋の蝉 六崎正善 末黒野 202112
噛み合はぬ義歯にいらいら秋の蝉 平野秀子 末黒野 202112
起こしたる熾のごとくに秋の蝉 中根美保 風土 202112
交はりて離れゆく道秋の蝉 六崎正善 末黒野 202204
秋の蝉何時しか絶えて季の移る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202209
木々の間の日は矢となりぬ秋の蝉 立竹人 春燈 202211
木々の間の日をそれぞれに秋の蝉 立竹人 春燈 202211
かはたれにまたもな鳴きそ秋の蝉 今村千年 末黒野 202211
外階段に力尽きたる秋の蝉 橋本美代 やぶれ傘 202212
夕暮の時ををしむか秋の蝉 菅野日出子 末黒野 202212
高原に響く声明秋の蝉 伴秋草 末黒野 202212
外階段に力尽きたる秋の蝉 橋本奨代 やぶれ傘 202302
秋の蝉大正ロマンめく響き 稲畑廣太郎 ホトトギス 202308
秋の蝉→1

 

2023年8月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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