明 易 5    100句

喧嘩してて明易きなどと申されな   和田魚里   機

作品
作者
掲載誌
掲載年月
母一人子一人生家明易し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201706
納得の結果なりけり明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201706
又旅の打合はせとて明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201706
原稿を一つ書き上げ明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201706
なら町は四方に鐘の音明易し 大久保志遼 201708
明易や中空いつもからりとす 犬塚芳子 201708
同齢の母を思へば明易し 千手和子 馬醉木 201708
紙はしに生れる一句明易し 丸山允男 春燈 201708
亡き父母の部屋に泊りて明易し 原田しずえ 万象 201709
小芥子の眼もの言ひたげや明易き 松本三千夫 末黒野 201709
潮騒の島へ一艘明易し 今村千年 末黒野 201709
明易や潮騒高き宿に寝ね 大橋淳一 雨月 201709
明易や朝刊届く木戸の音 池田節 春燈 201709
明易となりゆくままの太虚かな 中杉隆世 ホトトギス 201710
明易のすべて零よりはじまりし 中杉隆世 ホトトギス 201710
久闊を叙すはこれから明易し 高濱朋子 ホトトギス 201710
明易し規則正しき母の家 市ケ谷洋子 馬醉木 201710
声高に水仕の帰宅明易し 大森道生 春燈 201710
明易し百鬼夜行の夢のあと 大西由美子 春燈 201710
明易し短編で足る私小説 山中志津子 京鹿子 201710
虚子の齢近づき超えん明易き 安原葉 ホトトギス 201711
何言はれても虚子信順や明易し 安原葉 ホトトギス 201711
俳諧の一語大事に明易し 岩岡中正 ホトトギス 201711
只ならぬ夢でありしよ明易き 安斎久英 末黒野 201711

 師の見舞いようやく叶いて

いつまでも師の掌のぬくみ明易し

林いづみ 風土 201711
子規詠みし囲碁の句筆写明易し 塩見治郎 雨月 201711
明易の雀よ鳩よ老人よ 木村享史 ホトトギス 201712
明易し意外と揺るる救急車 石黒興平 末黒野 201712
明易の夢は中途で終はりけり 秋山信行 やぶれ傘 201710
明易や針目を荒く繕ひし 曽根富久恵 201802
明易やその後の経過案じつつ 稲畑汀子 ホトトギス 201805
明易の北の大地へ一番機 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
明易の旅路は讃岐から蝦夷へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
明易の日に染まりゆく電波塔 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
明易や滞在三日句座五回 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
日帰りの出来ぬ旅路や明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201806
何気なくいつとなく明易きこと 稲畑汀子 ホトトギス 201806
やり残す仕事次々明易き 稲畑汀子 ホトトギス 201806
山越えてゆく旅路あり明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201806
しなければならぬ宿題明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201806
病む人に心重ねて明易き 稲畑汀子 ホトトギス 201806
明易し厨に週間料理表 千田百里 201807
明易しはや街灯の消されけり 本田保 春燈 201807
只ならぬ夢でありしよ明易き 安斎久英 末黒野 201808
明易のむらさきの富士灘越しに 伊藤よし江 201808
明易の淀の堤防走る人 細川コマヱ 雨月 201808
これやあれあれやこれやで明易し 鈴鹿呂仁 京鹿子 201808
明易し夢の廊下に羊立つ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201808
御陣乗太鼓身ぬちに響み明易し 大沢美智子 旬日 201808
眠られぬ三越ライオン明易し 奥田茶々 風土 201808
明易し礼状やっと書き上げる 秋川泉 あを 201809
行間に探る本心明易し 松井季湖 201809
おさなの背トントンたたき明易し 松井季湖 201809
来し方行く末思ひおもうて明易し 河本由紀子 春燈 201809
浮舟の君の吐息や明易し 山中志津子 京鹿子 201809
間の抜くる鴉の声や明易き 中上馥子 春燈 201809
逝きし娘の面輪今だに明易し 大橋晄 雨月 201809
一蹴りの明暗に酔ひ明易し 吉田政江 201809
解決は時と高虚子明易し 千原叡子 ホトトギス 201810
昭和より平成の夜の明易し 笹村政子 六花 201810
明易や四十九日を終へてなほ 大橋晄 雨月 201810
潮騒のかすれかすれて明易し 村上葉子 201810
明易やこの世に君はもうゐない 安原葉 ホトトギス 201811
明易や虚子を語ればみな若し 安原葉 ホトトギス 201811
光秀のこころ計れず明易き 吉田節子 ホトトギス 201811
明易し神と仏の水替へて 岡部名保子 馬醉木 201901
明易し加へて老の旅の朝 稲畑汀子 ホトトギス 201905
明易や仕事の山の待つ暮し 稲畑汀子 ホトトギス 201905
健康な朝のはじまり明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201905
日本人枢機卿生れ明易し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
体調に一喜一憂明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201906
稽古会済ませし安堵明易し 稲畑汀子 ホトトギス 201906
誰が撒きし九十九島や明易し 千田百里 201907
服薬のひとつを止めて明易し 大霜朔朗 末黒野 201908
明易し夢は不消化のまま了る 江草礼 春燈 201908
聞き慣れしバイクの音や明易し 田中公子 京鹿子 201909
どの部屋も海に向く窓明易し 福岡かがり 雨月 201909
明易の動く人影魚市場 辻由紀 雨月 201909
船笛の関門海峡明易し 岡田正義 雨月 201909
夫の寝息たしかめもして明易し 丸尾和子 雨月 201909
明易やはや薄れゆくタワーの灯 大島寛治 雨月 201909
明易や東の重鎮失せしとは 大橋晄 雨月 201909
明易しかすかに椅子の軋む音 江島照美 発火点 201909
明易ヤ砂漠ノ涯テニ日ガ昇ル 柳川晋 201909
明易や水石鹸のうすみどり 中嶋陽子 風土 201909
落葉松を栗鼠かけのぼり明易し 根岸善雄 馬醉木 201909
呻吟のをさまり臥床明易き 岡田貞峰 馬醉木 201909
明易やけふの予定を一つ足し 岡村彩里 雨月 201909
夜話の続きの夢や明易き 野田光江 雨月 201909
大王烏賊に追はるる夢へ明易し 篠田純子 あを 201909
明易し噛みそこねたるホッチキス 小島須磨子 京鹿子 201910
老猫を抱いてはおろし明易し 松井季湖 201910
読みさしのぺージそのまま明易し 菅野日出子 末黒野 201910
誰しもが今日は初めて明易し ふなかわのりひと 201910
明易しことばみじかき夢の母 藤井寿江子 馬醉木 201910
はらからを送りふるさと明易し 下田奉枝 雨月 201910
明易し踏切鳴れば鴉鳴く 小山よる やぶれ傘 201910
明易や参じ得ざりし会のこと 千原叡子 ホトトギス 201911
稽古会有志健在明易し 安原葉 ホトトギス 201911
虚子の齢いつしか超えて明易き 安原葉 ホトトギス 201911
明易 →6

 

2023年7月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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