あいの風    39句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
箱詰にされし烏賊鳴くあいの風 水原春郎 馬醉木 199807
口中に砂のざらつくあいの風 内山芳子 雨月 199908
あえの風大佐渡の谷クレバスめく 松崎鉄之介 199910
木から貝、貝から鳥へあいの風 三神あすか 船団 199912
交し合ふ祝ぎの声々あいの風 林翔 200007
あいの風父佇つ能登の堅汀 能村研三 200007
能登人のえにしが篤きあいの風 能村研三 200007
湾といふ神の手の中あいの風 掛井広通 200009
あいの風円坐は鈴の音降るよ 小形さとる 200107
あいの風運河の泊船軋み合ふ 横田和 春耕 200107
一斉に帆をくる男あいの風 石塚ユリ 春耕 200108
波かぶる海鼠の筏あいの風 棚山波朗 春耕 200110
あいの風あまたの人を送りけり 小形さとる 200111
海沿いの駅舎にあいの風抜ける 小林玲子 ぐろっけ 200210
鬼門除けのされかうべとやあいの風 柴田由乃 風土 200308
草に座すこともいやしのあいの風 大竹淑子 風土 200308
信濃川の河口トンネルあいの風 松崎鉄之介 200608
あいの風無数にひかる烏賊釣り火 河島瑞子 万象 200609
搾乳の盛上る泡あいの風 松澤秀昭 200610
あいの風虚子の碑に聞く浪の音 竹田昭子 風土 200708
新生児出づる戸外はあいの風 品川鈴子 ぐろっけ 200806
高跳びの少女しなやかあいの風 熊谷尚 200911
あいの風樹冠白々ひるがへる 武田ともこ ぐろっけ 201008
余部の鉄橋惜しみあいの風 河合とき 末黒野 201010
あいの風飛行を試す鴇の雛 大日向幸江 あを 201208
「おさらぎ」の門札朽ちるあいの風 永田祐子 ろんど 201209
深海の色の作務衣やあいの風 大川ゆかり 201210
あいの風身重のやうな月上り 宮井知英 201408
父母は砂丘にねむりあいの風 小林愛子 万象 201511
空いちまい棚田千枚あいの風 鈴鹿呂仁 京鹿子 201607
池端の琴柱灯籠あいの風 堺昌子 末黒野 201611
流木は老漁夫の椅子あいの風 南うみを 風土 201708
灯台の光のリズムあいの風 荻布貢 201708
雪室の重き錠前あいの風 大沢美智子 201710
あいの風竜飛岬の潮かな 杉原ツタ子 201808
あいの風ごと菩提寺の門抜くる 田中とし江 201902
万葉の故地なる故郷あいの風 ふなかわのりひと 201908
キャラメルの包み紙からあいの風 高貴美子 201910
思い出に汐満ちてくるあいの風 火箱ひろ 202009

 

2021年5月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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