福 茶       38句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
ほうほうと福茶吹きたり礼知らず 丸山海道 京鹿子 199903  
組茶碗の花柄五色福茶汲む 細井隆子 199904  
結び昆布ほどけてゐたる福茶かな 竹内悦子 200003  
シベリアの鳥を見て来し福茶かな 山田美恵子 火星 200004  
猫の鈴は三井寺土産大福茶 芝尚子 あを 200103  
福茶飲む花びら餅を懐紙に受け 横山茂子 200204  
冬瓜のくるり文福茶釜かな 梶浦玲良子 波小舟 200205  
一睡をさめて一人の福茶かな 朝妻力 雲の峰 200302  
茶を愛でし夫にも供ふ大福茶 園多佳女 雨月 200304  
筆圧のたしかになりし大福茶 植松美根子 200304  
夫傘寿祝がるる前に福茶汲む 下川智子 200403  
梅干と昆布そへたる福茶かな 滝沢伊代次 万象 200601  
大福茶在はさぬ人の話など 中上照代 火星 200603  
紅葉散るのみに文福茶釜寺 高橋さえ子 200603  
窯出しの碗にて受くる大福茶 稲垣いつを 200604  
大福茶まずはほとけの父母に 出来由子 200704  
正客や金の茶碗の大福茶 数長藤代 200704  
子等の来て何はともあれ大福茶 水谷ひさ江 六花 200801  
百選の水で点てたる大福茶 松嶋一洋 200803  
黒錆の文福茶釜残る虫 山田春生 万象 200901  
たつぷりの福茶の果報黒薩摩 渕上千津 200903  
家内に佛壇三つ大福茶 折橋綾子 200904  
天与の八十路膝を正して福茶かな 赤岡茂子 春燈 200904  
子の家に膝をぬくめて福茶かな 岡野ひろ子 201204  
遠富士の高さに掲げ福茶かな 河村啓花 ろんど 201204  
大福茶語ることなし老二人 山本育子 万象選集 201205  
大福茶空也の寺にあたたむる 雨宮桂子 風土 201404  
旅立ちの子に花開く福茶かな 浜福惠 風土 201404  
めでたさのよき喉越しに大福茶 足立典子 雨月 201404  
願ひ込め金箔入りの大福茶 布川直幸 201501  
大福茶夢語り合ふ若夫婦 竹内悦子 201503  
九十二の母といただく大福茶 横山昭子 雨月 201504  
到来の薯蕷饅頭大福茶 浦川哲子 201611  
海山の香のほのかなり大福茶 服部鹿頭矢 馬醉木 201703  
京よりの友もたらせし大福茶 佐藤淑子 雨月 201802  
一身を使ひ切るまで大福茶 高木晶子 京鹿子 201804  
燦燦と五体を包む福茶かな 長崎桂子 あを 201903  
豆の皮ゆるびてゐたる福茶かな 升田ヤス子 六花 201905  

 

2020年1月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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