初 蝶 6       54句

初蝶は正餐に行くところなり   中原道夫   顱頂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
初蝶や爪切る音の昼下り 松橋利雄 春燈 201305  
初蝶やこのひと筋の欅道 塩貝朱千 京鹿子 201305  
初蝶の影ぎくしやくと見失ふ 中村恭子 201305  
片言の子ども初蝶日和かな 大川ゆかり 201305  
初蝶来山盧を守りて子らはるか 和田和子 馬醉木 201306  
初蝶や少女の白きトウシューズ 林八重子 馬醉木 201306  
初蝶を胸元に抱き車椅子 西谷良樹 春燈 201306  
ビル影をはなれて初蝶影を生む 長久保郁子 かさね 201306  
初蝶と鎌倉古道にすれ違ふ 林いづみ 風土 201306  
初蝶にまだ影のなき石舞台 熊川暁子 201306  
初蝶の吹き飛ばされて黄泉の国 高尾豊子 火星 201306  
初蝶やコンテナ切れ目なく過ぐる 高松由利子 火星 201306  
初蝶や庖丁さんてふ角の家 有本惠美子 ろんど 201306  
初蝶の幻のごと野に消ゆる 大橋伊佐子 末黒野 201306  
初蝶の石山寺の巖越え 塩見治郎 雨月 201306  
初蝶の影のあそこに昼下がり 村田武 やぶれ傘 201306  
初蝶や薄ら日に風みどりなり 長崎桂子 あを 201307  
初蝶や我れ取り戻す日を得たり 半田稜 ろんど 201309  
初蝶と共に谷中の路地に入る 瀧春一 花石榴 201312  
初蝶に地のぬくもりの届きけり 生田作 風土 201401  
越冬の紋白蝶か初蝶か 神蔵器 風土 201403  
初蝶や湖のひかりを紡ぎつつ 佐久間由子 201404  
初蝶来言葉がつばさ得しごとく 山田六甲 六花 201404  
初蝶のいま飛ぶ時と思ひけり 岩下芳子 201405  
初蝶の海のひかりに散りしかに 大崎紀夫 やぶれ傘 201405  
初蝶の危なっかしくも橋の上 大日向幸江 あを 201405  
初蝶の風にさからふこと知らず 穐好樹菟男 馬醉木 201405  
まだ固き港の風や初蝶来 松本三千夫 末黒野 201406  
豹柄の初蝶に退く女かな 山本久江 201406  
初蝶のささやくように象の耳 田邉好美 201406  
初蝶のひらりゆらりと女坂 水原春郎 馬醉木 201406  
初蝶の音なき調べ告げてをり 森清信子 末黒野 201406  
初蝶の好きに遊べる野川かな 高谷栄一 201406  
初蝶の充電完了翔ちにけり 生田作 風土 201406  
初蝶の触れゆく風の軽さかな 佐津のぼる 六花 201406  
初蝶の水かげろふに生れにけり 浅木ノヱ 春燈 201406  
初蝶の地掠りの羽風に濡れ 柳本渓光 ろんど 201406  
初蝶の浮遊に風の見えて来し 岩月優美子 201406  
初蝶や旅立ちの妻浮き浮きと 山田春生 万象 201406  
初蝶を見つけし声の飛んでをり 熊川暁子 201406  
初蝶来こころの灯点しけり 西岡啓子 春燈 201406  
しばらくは初蝶の飛ぶ空となる 鴨下昭 201407  
躍動の初蝶立てる宇治茶畑 鈴木初音 201407  
初蝶にこの世の水は辛すぎる 高橋将夫 201407  
初蝶のあやふや飛びに生気満つ 石川寿夫 ろんど 201407  
初蝶の逆らひきれぬ湖の風 榎本ふじえ 風土 201407  
初蝶の登大路を横切りけり 平居澪子 六花 201407  
初蝶の風に押さるる絹の翅 本池美佐子 201407  
初蝶の訪問受くる狭庭かな 池田節 春燈 201407  
初蝶や影と付いたり離れたり すずき巴里 ろんど 201407  
初蝶のあとも次次あたらしく 熊川暁子 201408  
初蝶のやはり黄色でありしこと 後藤立夫 ホトトギス 201408  
初蝶の野の球面を来て去れり 鎌田悟朗 ろんど 201408  
繙けば初蝶の舞ひ出づるかな 稲畑汀子 ホトトギス 201503 初蝶→ 1

2015年4月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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