水涸る 2(滝涸る・川涸る)       48句

ライターの火のポポポポと滝涸るる    秋元不死男

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
川涸れて人影細くなるばかり 木内憲子 200805  
草むしり詩歌の泉涸れぬほど 安田久太朗 遠嶺 200806  
走り根のあきらかに瀧涸るるなり 宮崎すみ 神々の交信 200808  
夕焼けて涸滝すこし縺れけり 岡本眸 200812  
考古学者の友ら老いたり湖涸れたり 瀧春一 深林 200901 信州池の平にて白樺湖の遺跡発掘
丘に擁かれ青む涸田も寒潮音 瀧春一 深林 200901  
涸川に佇ちて誰にも追ひ越さる 岡本眸 200902  
涸川の石に潮の香してゐたる 杉浦典子 火星 200903  
水涸れて鴫の足跡著し 山田六甲 六花 200911  
女滝まで数歩のところ水涸るる 山田六甲 六花 200912  
川涸れて底一面の風晒し 伊東和子 201003  
涸川を覆ひつくせり枯尾花 根本公子 末黒野 201003  
ざつくりと読みし史伝の泉涸る 風間史子 201003  
涸川の蛇行息づく落暉かな 田村園子 201003  
水涸れて又三郎の哭く夜かな 上家弘子 ろんど 201003  
冬鷺の脚涸川の日を掻けり 杉浦典子 火星 201003  
川涸れて石百態の日の温み 佐々木よし子 201004  
石神井川涸れぬ王子の並木道 田中臥石 末黒野 201004  
水涸れて小さき空も失せにけり 村田慶子 末黒野 201004  
池涸れて小さき反橋あらはるる 志方章子 六花 201005  
一条の音のみ涸るる山の肌 福富みさ子 201005  
涸滝に希望大学聞かれけり 梶浦玲良子 六花 201009  
涸川の橋渡る人孤独めき 佐々木良玄 春燈 201011  
ごつごつと巌を晒し水涸るる ことり 六花 201012  
鵯のとびかひに池涸れゆけり 山尾玉藻 火星 201101  
川涸るるメタセコイアの影尖り 杉浦典子 火星 201102  
五尺余の橋にも名あり水涸るる 宮田香 201103  
池涸れて鷺のてんでの居りどころ 山本耀子 火星 201103  
涸れ川に散歩の犬を放ちけり 中島節子 ぐろっけ 201103  
すぐそこに占ひ師座し水涸るる 山尾玉藻 火星 201112  
古ふくべ叩き踊れば水涸るる 山尾玉藻 火星 201201  
涸川に雲影あそぶ信濃かな 安立公彦 春燈 201202  
川涸れて流れの変はることもなし 犬塚芳子 201203  
水涸れの瀧に賽銭上げてきし 大西八洲雄 万象 201203  
来てみれば放生川の涸れてをり 河崎尚子 火星 201204  
水涸れて集まる鯉の背鰭垂る 沖則文 ぐろっけ 201205  
海見えてより芦屋川涸れ尽す 今村征一 ホトトギス 201207  
涸れてなほ滝の名のこす力かな 千田敬 201210  
涸れ川の背骨と思ふ石ごろん 布川直幸 201212  
涸れ切ると見せて石食む渓の水 布川直幸 201212  
由緒など細ごま書かれ滝涸るる 成田美代 201302  
涸沼に巣穴思はす窪深く 小川滋 やぶれ傘 201303  
滝涸れて一軒残る小商ひ 松本恒子 ぐろっけ 201311  
巌頭に述志の遺文滝涸るる 竪山道助 風土 201402  
川涸れて線路の音のそれつきり 蘭定かず子 火星 201402  
足長の橋脚大井川涸れて 楠原幹子 201402  
滝涸るる行者の巌を剥き出しに 谷村祐治 雨月 201403  
水涸れし浅瀬に集ふ鷺の群 難波篤直 201404  
川涸れて舟はシートに眠りけり 粟倉昌子 201404 水涸る→ 1

 

2014年12月9日 作成

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